埼玉県健康管理士会 会員 幹 マサエ

5月19日(土)古唱会総会にて、初めての講演をさせていただきました。総会ということで、多くの方の前での貴重な体験ができ、感謝の気持ちでいっぱいです。
講演内容は、聞いてくださる方たちが納得しその上でしっかり記憶に残るようなものにしたいと考えました。そしてお伝えするときには、準備した内容が、きちんと聞いてくださる方たちに届くように一字一句をゆっくり、はっきり話しました。

「食を通しての健康づくり」と題してお話させていただき、私たちの体は何をどのように口に入れたかで変わることを、まず理解していただきました。
近藤正二博士がご自分の足でされた、長生きの研究の中から、寿命が男女同じところと異なっているところを、例にあげました。そして、何か一つの栄養素が欠けても、元気ではいられなくなるということを、脚気を例にお話しました。

そのあと、戦前・戦後の食べたくても食べられない時代から、好きなものを選んで食べられる時代へと移り、今ではどこの店も食料品があふれるほどあり飽食の時代になりましたが栄養失調の時代でもある“食の変化”について話しました。

 昭和20年代に大量の小麦が入ってきて、その小麦消費を柱とした“栄養改善運動”そのものが、欧米型食事に邁進させていきその陰で、10年、20年と歳月をかけて芽がのびてきた“生活習慣病”が蔓延しています。なるべくしてなった現状であることを話しました。

 

その現状から逃れるためには、欧米型食事から、従来の私たちが食べ続けてきた伝統的な“和食”に立ち返ることの必要性があります。そのことは、近藤博士が自分の足で実地に実例を集めてみて結論をだした研究の中でも実証されています。マクガバンレポートでも、“江戸わずらい”と呼ばれた脚気がはやったころの江戸時代の地方の食事が、理想的であることを指摘しています。毎日の食事は、「たかが食事、されど食事」。私たちの健康も寿命も私たちの手の中にあることを伝えました。
講演直前に、講演時間の変更がありましたが、どうにかその時間内にお話することができました。