講演者:田巻 昌良 会員

10月19日(水)川口市中央ふれあい館で「高血圧のお話」をテーマにして講演を行いました。

冒頭、日本の総人口と65歳以上の高齢者人口、平成22年度の国民医療費と国民一人当たり、高齢者一人当たり費用、高血圧性疾患に関する医療費、平成20年の高血圧の総患者数と高血圧患者数の一番多い都道府県を説明。

高血圧

幾つかの生活習慣病の中でも自覚症状に乏しく、臓器に重大な障害を引き起こすことのある高血圧の危険性を理解し、予防に努めて頂くことを目的としてこのテーマ選びました。
聞いて下さっている方々に伝えたかったこととして、次の5つのことを意識しました。
1.自宅での体調は自分の責任で把握する習慣を身につけて頂く
2.治療にあたっては主治医や薬剤師と良好な関係を築く
3.食事に於いて、薄味に慣れることと、薄味でも美味しく食べられる調理の工夫
4.加工食品には多くの塩分が含まれているものが少なくない
5.高血圧の予防や改善に効果的な野菜・果物を知る
高血圧の種類には二次性高血圧と本態性高血圧があり、二次性は原因が特定できるが、本態性は原因が特定できず、日本の高血圧症患者の90%以上を占めている。また、本態性高血圧の主な原因は塩分の摂り過ぎだが、肥満や運動不足、ストレス、酒の飲み過ぎや喫煙等もあることを説明。
高血圧をほっておくと血管や臓器に負担がかかり続け、脳や心臓、腎臓に障害が起こり、最悪の場合命を落とす。
治療や薬の服用等について疑問や心配事があれば主治医か薬剤師に相談することを促した。
本態性高血圧は、程度が軽い場合は食事や運動、禁煙など、生活習慣を変えることで改善することもある。
食事と運動、生活習慣の改善、塩分を摂り過ぎると血圧が上がる仕組みを話し、食事療法のポイントは塩分制限であることを強調した。又、食事摂取基準で決められている塩分の量がどの位なのかを知ってもらう為、用意しておいた9g、7.5g、6g、1gの食塩の現物を皆さんに見て頂いた。基準量は、加工食品等に含まれている塩分も対象となるので注意が必要であり、加工食品にどの程度の塩分が含まれているのか、包装に記載されているナトリウム量を食塩相当量に換算する方法を説明し、何種類かの加工食品の現物を見て頂きその量を実感して頂いた。
塩分控えめでも美味しく食べることの出来る食材の選び方や調味料の使い方なども簡単に解説した。
高血圧改善に効果的な栄養素である「カリウム」「食物繊維」「カルシウム」について説明し、野菜や果物の種類も紹介した。
以上の内容について話し講演を終わらせました。

途中、気分転換を兼ね数字の逆読みと言葉遊び、簡単なストレッチを行って頂きました。
講演を終わった後、高橋顧問が作詞した「食べ物10倍歌」と「ビタミン類を食べよう」を稲田会員のリードで全員で合唱して会を閉じました。