講演者:本間 香 会員

4月16日(火)川口市戸塚西公民館では「加齢とのつき合い方」シリーズの「運動器症候群の予防」を中心に講演をしました。

運動器とは、神経、筋肉、骨、関節など、私達が日常動かしている身体活動の全てを総称したもので、それらが連携して一つの動きを支えていることを図を示し、説明しました。運動器は、機関車のイメージからその不調を「ロコモティブシンドローム」 ということ。そして人間を機関車になぞらえて、人間機関車も一つに不具合が起ると連携している器官がスムーズに動けなくなり、それがやがて要介護へと進みかねないことをイメージしてもらいました。現在、その不調者は予備軍も含めると4700万人もいると言われますので、高齢者は全て自分ごととして捉えなければなりません。
運動器トラブルの中では、要介護リスクの一番高い脳梗塞について話し、前ぶれ症状のキャッチの仕方、その後のすばやい対応がいかに重要か、また、かかりつけ医との連携プレーもできるようにしておくことなどを知ってもらいました。3大トラブルと言われる変形性腰椎症、変形性膝関節症、骨粗しょう症については、どれも加齢、肥満、酷使、筋力低下などが主な原因ですので、早めはやめに察知し、ケアをしながら上手につき合っていくことが大切です。そこで、「ロコモチェック」といわれる7項目の指標を使って、運動器の衰え度をチェックしました。

ロコモティブシンドローム
運動器症候群に陥らないためには、早い時期からの食生活の改善と、運動の心がけが大切です。高齢期は筋力と平衡感覚の低下が著しいので、元気で長生きのためには、毎日コツコツと運動を続けることに尽きます。そこで、椅子を使って簡単にできる筋力運動を数種行い、バランス強化になるフラミンゴ運動などを取り入れて皆で汗をかきました。
食生活については、運動器(神経、骨、筋肉、関節など)の材料であるタンパク質を中心とした食生活を、資料<元気で長生きのための食生活15条>(ほすぴより)を使って、その大切さを一つひとつ解説していきました。
最後に、皆で<10年先の健康度チェック>(ほすぴより)で採点をしてみました。その結果、要注意者もいましたが、「10年後も全員が元気で、またお会いしましょう」と、約束をして結びました。