講演者:大嶌 悠美生 会員

3月12日(水)川口市立里公民館にて、講演をさせていただきました。
当日は埼玉県健康管理士会の会員数名の方に応援をいただき有難うございました。そして「若返り健康講座」には早朝にもかかわらず大勢の人たちにお集まりいただきました。
内容は健康な体を維持し、健康寿命を延ばしていくためには「口腔ケア」も大切であることの話をさせていただきました。自分の歯で食べていくためにも、いまある歯をどうやって守っていくかにあります。どんなに高性能の義歯であっても、天然の歯に勝るものはありません。

歯磨き 口の健康 健康管理士

【歯の予防の考え方】
8020から8028へ、すべての歯を残すこと。いまある歯を一本も失わないことです。

【歯を失う二大原因は虫歯と歯周病です。】
特に歯周病については注意しなければなりません。それは歯周病の最大の原因は「プラーク(歯垢)」です。プラークはただの食べかすだけではなく細菌の塊だからです。
歯周病の症状としては歯ぐきが腫れたり、出血したり、口臭がある歯肉炎に。そして炎症が歯周組織までおよぶ歯周炎になることです。歯槽骨が炎症を起こすと歯槽膿漏になってしまい、歯を支える骨が溶けて歯がぐらついてしまいます。歯周病菌は歯と歯ぐき(歯肉)の間の歯周ポケット(歯肉溝)に入り込み炎症を起こします。20歳以上では約80%の人が歯周病菌をもっているといわれています。
歯周病がかかわる病気としては呼吸器や肺の病気(誤嚥性肺炎)、動脈硬化の進行、糖尿病の悪化、感染性心内膜症、骨粗しょう症、低体重児・早産、そのほか脳梗塞、ガン、エイズ、インフルエンザ、バージャー病等になるリスクを高めてしまいます。歯周病の脅威は口の中だけにはとどまりません。また喫煙者はタバコのヤニにより歯垢が付着しやすくなったり、歯周病に対する抵抗力も低下して歯周病になりやすいので注意が必要です。
歯周病菌は歯垢で繁殖するため歯垢を取り除かなければなりません。歯垢をそのままにしていますと数ヶ月(人によっては2週間ぐらい)で歯石になってしまいます。歯周ポケットに歯石がありますと歯と歯肉が密着しにくくなり、そこに新たに歯垢がたまっていくことになってしまいます。

【歯の予防グッズと歯のみがき方について】
歯の磨き方はフォンズ法やバス法等がありますがよい方法として、歯ブラシの毛先を歯と歯の間に差し込むようにして磨くことをおすすめします。そして1日1回7~8分の時間で丁寧に、それも夜寝る前に磨きます。歯垢は再びできるまでには24時間かかることが分かってきたからです。また就寝前の歯磨きは虫歯予防にも効果的です。

【高齢者の口腔ケア】
口の中を清潔に保ち、歯垢が付かないようにすることです。それには歯磨きや舌磨きを行います。入れ歯の人は食後、入れ歯を洗い、入れ歯をしたまま寝ないことです。そして定期的に歯科医院で歯の検査とメンテナンスを受けるなどです。

【歯周病の予防改善には】
よく噛む習慣をつけ30回噛むことです。これにより唾液の分泌を促します。脳内の血流も増加して脳の活性化にもつながります。
口腔の老化を予防するには・会話(認知症予防、口輪筋も鍛えられる)・笑う(表情筋が鍛えられる)です。くちびる体操、ういうい体操、言葉の体操、舌の体操等を実際に行ってみました。