講演者:塩沢 満子 会員

6月17日中央ふれあい館で講演をしました。梅雨に入り雨の降りそうな中、毎月聴きに来てくださる方々のお顔を拝見しながら、スタートしました。

65歳以上の高齢者が、25.9%の超高齢社会の現在、自分を含めた高齢者が人生の最後近くまで、元気で生きることの大切さを身を持って感じています。

初めに、以前は梅雨明けに注意が必要であった熱中症。ここ数年5月頃から救急搬送されています。そこで健康管理士会の健康情報でいただいた、熱中症予防対策の「かきくけこ」を講演に先立ちお伝えしました。昨夏の東京23区内で死者の出たケースの9割は室内で起きていたそうです。気候変動の多い昨今、熱中症に十分気を付け暑い夏を乗り切りましょう。

本題に入り、自分の身の周りのことを自分で出来ている「生存期間」=健康寿命。自立できる体で長生きを目指す高齢者が一人でも多く増えることが、自分自身も家族も社会も幸せであると信じています。

平均寿命と健康寿命の差が男性で9年、女性で12年半弱。平均寿命と健康寿命の年数差の間に起こる、体の不自由、心・脳の不具合。人生最後の10年前後に起きる問題があります。

  • 歩けなくなる=筋肉・骨の減少による。

歩けなくなると、行きたい所へも行くことが出来なくなり、健康寿命も脅かされます。

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運動の1つとして椅子に座ったまま、ふくらはぎ・腿の筋肉を意識しながら両かかとを上げては、ストンと落す踵落としを、私の話を聞きながらやってみてくださいとお勧めしました。

骨も筋肉も20歳ころが最盛期。高齢期になると、筋肉は普通の生活をしていても1年で1%減少、寝たきりになると1日で0.5%減少すると言われています。気づいた時からこの減少のカーブを緩やかにする、小さな努力をたのしみながら続けてください。ラジオ体操・ウォーキング・スクワット・ストレッチ等がいいでしょう。

  • 食べられなくなる=口の周り、喉の筋肉が弱ることで起きます。舌まわしをして頬・喉の筋肉への刺激を感じてもらいました。
  • 分からなくなる=認知症

所属する会が多いほど、認知症になりにくいと専門医が言っていました。講演会やサークル活動に積極的に参加して、おしゃべり、人との交流を大いにしてください。

いくつかの手遊びをして、大笑い、盛り上がりました。

「血管モデル」をみなさんに触っていただき、血管内に溜まったプラークによって血管の弾力性が失われていく血管の硬さを実感していただきました。

「笑いは脳のマッサージ」「活動量の多い生活習慣が老化を遅らせる」ことを最後にお伝えして講演を終わりました。