講演者:佐藤衣代 会員

7月15日、中央ふれあい館で講演させていただきました。猛暑にも拘らず、真剣にお聞きいただきました。

タイトルは「便」についての話であるという基盤を一致させ、話の流れを説明し、さらに「便秘は単に困ったことで済ますのではなく、体全体から便秘を考えた場合にどういう意味をもつのかを頭の片隅に置きながら話を聞いて頂きたい」と提案しました。

内容は1.お便りは順調に来ていますか 2.腸と自律神経 3.自力でトンネルを抜けましょう です。

お通じ、お便り、便秘、下痢

1.お便りは順調に来ていますか では食物が口に入れられ、消化の過程を進んでいき、腸は第2の脳といわれるほど大事な働きをすること。消化酵素だけでは不十分な働きを腸内細菌の力を借りて消化作用をしていること、望ましい腸内細菌叢の割合、排泄された便の状況。3種類の便秘とそれに伴う大腸の状況、原因、対処法などを示し、水溶性と不溶性の食物繊維の違い、便秘の種類によってふさわしい繊維質を選ぶこと、なるべく薬剤を使わないようにすることを話ました。そして最初にお願いしておいた「便秘の問題点」では、便が腸内に溜まった状態による弊害が血液を通して全身にもたらされることをお伝えしました。

2.腸と自律神経 では腸は血液の質を、自律神経は血流のコントロールを担っていること。便秘の予防。

そして、3.自力でトンネルを抜けましょう では理想のトイレ姿勢を示し、タイミングが大切、座って排便すること、出来るだけ自然排便に努めましょう!を提唱。現状では当たり前に思われることですが、介護状態になれば便意を催しても行けず、寝たきりではなおさらです。

最後に、ロコモティブシンドローム防止のためのロコトレは場所の関係で多少、手を動かす程度しか出来ませんでした。それでもリラックスしたとの感想でした。

15分ほどの質疑の時間が取れました。「医師から便秘薬を処方され、服用しているんですが」との質問があったり、「便が細くなるのは加齢のため、と医師から言われたが、本当に加齢だけで済ませてよいのでしょうか」との質問がありました。会場の平田、上原、重田会員からもアドバイスを頂きました。

女性の大腸がんの原因の一つに便秘が挙げられているので「・・・されど便秘」は侮れない問題です。最後に、トイレで用を足したらかならず振りかえることを確認して終わりにしました。