講演者:本間香 会員

12月15日(火)戸塚西公民館で講演しました。

 介護が必要となる主な原因は、高齢による衰弱、運動器疾患、認知症といった高齢期の生活機能の低下に伴う疾患が主だといわれています。
そこで、加齢と共に起こるさまざまな機能低下の中でも特に要介護に陥りやすい次の3つの機能をテーマに話していきました。

★口腔とその周辺の機能について
★骨の減少と骨粗しょう症
★脳の認知機能の低下について

これらはそれぞれ相関関係にあり、口腔やその周辺に不具合が起こると、食欲不振や食事量の減少から栄養状態が悪くなり骨の健康も保てなくなる。そこで転倒・骨折をして寝たきりや要介護となってしまうと脳の機能も低下してくる。その逆の関係も同様です。

Gesundes Obst, gute Zhne

また、噛む力、舌筋や滑舌、口輪筋の衰えは、食生活と同時に発声や人とのコミニュケーションに大きく影響し、脳機能の低下にもつながっていきます。噛む力が弱くなると、舌筋も衰え、滑舌も悪く、口輪筋も低下します。またその逆も同様。そこで、後半ではそれぞれの強化トレーニングを一緒にやってみることにしました。

続いて、加齢と共に減っていく骨の生理的減少のメカニズムを説明し、骨が弱くなり、骨折しやすくなる骨粗しょう症。その骨粗しょう症は個人差はあるがそのスピードは70歳頃から早まります。一度減っってしまった骨の再生は難しいので、今ある骨を守り、減らさないようにすることが大切です。その予防の柱は、・ウオーキングなどの有酸素運動と転倒・骨折予防には筋力をつけることです。
骨の材料であるタンパク質とカルシュームを“しっかり摂取”。またビタミンDやビタミンKも大切です。(具体的な摂取量と摂取の仕方を資料を使って説明)
また、身長が(2~4cm)縮んできたり、背骨が曲がっている人は骨質が低下しているかもしれませんので、早目に専門医の受診をして“転ばぬ先の杖” の心がけをしましょう。   

3つ目の脳の認知機能の低下と認知症については時間の関係で簡単に触れ、急遽、予定していたトレーニングや運動を皆さんと一緒にすることにしました。
まず唾液の分泌から始めて、舌筋運動と滑舌をよくするトレーニング。次は口輪筋運動。そしてリズムに乗って転倒予防体操と脳トレ運動へとあわただしく行って時間となってしまいました。今日のテーマである3つの習慣は、口の周辺を鍛える運動、転倒予防運動、そして脳トレ運動習慣を身につけていただくことでした。

盛りだくさんのテーマで、時間配分が悪かったことを反省しています。が、参加してくださった方々には、熱心にメモをとったり、積極的、能動的に動いて楽しんでくださったことに感謝申し上げます。