講演者:両角佳子 会員

1月6日(水)新年早々西老人会の皆さまに多数お集まり頂き誠にありがとうございました。私ども健康管理士は平素から皆様のお役に立つ健康情報を勉強しておりますが、聞いて下さる方々がなければ励みにはなりません。このような機会を頂き大変感謝いたしております。

年も改まり、今年こそ日記をつけよう!とか、家計簿をつけよう!と意気込まれることもあるかと思いますが、私は是非健康ノートを作って頂きたいと思います。

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外出先で事故にあうことを想定して緊急連絡先などを書いたものを持ち歩かれる方は多いと思いますが、自宅で具合が悪くなって救急車を呼んだとき、自分にはどんな病気があり、どんな薬を飲み、過去にどんな大病をしたかを救急隊の人に的確に伝えることができるでしょうか?そこで、皆さんがお持ちのお薬手帳をもとに、ご自分の今の身体の状態がひと目でわかるように一覧表に書き出してみることをお勧めします。一刻を争う救急医療の現場ではそのような情報があると大いに役立ちます。

そして毎日つけて頂きたいのが血圧の記録です。日本での高血圧の患者は4300万人、成人の2人に1人は高血圧ですので、「高血圧ぐらい何ともない」と思われがちですが、放置すると脳、心臓、腎臓に取り返しのつかないダメージを与えてしまいます。血管の太さでいうと、心臓のすぐ近くの大動脈は500円玉くらいの太さがあり分厚く丈夫にできています。少しずつ細くなって上腕部(血圧を測るところ)や頸動脈は鉛筆くらいの太さになり、脳内の細動脈ではシャーペンの芯くらいに細く薄くなって、血圧の影響を強く受けます。つまり、破れたり詰まったりしやすくなるので、血管を守るためには血圧が高過ぎないことが大切なのです。
特に午前中に心筋梗塞や脳卒中が多いのは、交感神経が優位になりぐんと血圧が上がるタイミングであることと、夜間の不感蒸泄による脱水状態が重なってしまうからです。その上高齢者は動脈硬化になっていることが多く、さらに冬は寒さの影響で血圧は上がり気味ですから、用心に用心を重ねて頂きたいのです。

高血圧を予防するにはまず減塩すること、ストレスをためないこと、適度な運動をすること、肥満を解消し、たばこは吸わない。高血圧が原因で大病になった人の多くは、まさか自分がこんなことになるとは思わなかった、自分だけは大丈夫だと思っていたと言われます。
残念ながらそんなことはないのです。
日頃からきちんと自分の身体は自分で守る!そのために今年は是非健康ノートを作ってください。