講演者:篠原由紀子 会員

7月16日に古唱会で「民話の語りと健康よもやま話」というテーマで講演を行いました。今回は二回目ということもあって、前の方に席をとり?とても楽しそうに語りを聴いて下さる“聞き上手”な方がいたので、和やかな雰囲気の中で講演することができました。

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民話語りは、語り手と聞き手のコミュニケーションの場です。語り手と聞き手の間には緩やかな絆(=コミュニティ)が生まれ、コミュニティの中での人と人とのつながりは、生きがいや楽しさを感じさせてくれます。健康な生活には、健全な心と体、そして人とのつながり(=コミュニティ)が必要だといわれます。長い年月をかけて人から人へと語り継がれてきた民話には、日本人の文化や歴史がぎっしりと詰まっています。
昔々、住む村には医者も産婆もいないような暮らしの中で、人々は度々集まって民話語りを聞きながら絆を強め、知恵を出し合って助け合いながら生き抜いてきました。どのように考え、どのように生きるべきか、というバランス感覚を身に着けるためにも民話語りはとても有効であると思います。  

※ 語り「しょっぱいぼたもち」 「お茶売り勘兵衛さん」「身代わり地蔵」

介護予防について
・介護予防とは、今元気な人が介護が必要にならないようにする、または、介護が必要になっても可能な限り地域において自立した生活が送れるように日頃から予防に取り組むこと。これは健康寿命を延ばすことにもつながり、本人だけでなく、家族や介護する方にとっても、生活の質の向上や負担軽減につながると期待されています。

・バランスの良い食事をとり、日常的に適切な運動を取り入れる習慣を築くこと。

・地域の取り組みを知り、社会参加や人とのつながりを心がけること。

・健康診断などを定期的にうけて、自分の健康に関する知識をもつこと。心配ならばまずは身近な人に話し、専門家に相談しましょう。

・要介護の原因は年齢・性別によって特徴があります。男性は脳血管疾患によるものが多いので、血糖値や血圧の異常があるときは、放置せずに治療すること。女性は足腰の骨や関節によるものが多いので骨粗しょう症を予防・治療すること。

・認知症は早めの治療が大切です。「何かがおかしい」という本人の違和感と、「年だからそんなこともあるかな」という家族の気付きから始まります。軽度認知障害でもきちんと認知症予防をすれば、回復する人もいます。

・脳を活性化させるには、季節感のある食事や行事で生活の中に変化をもたせたり、運動しながら頭の体操を取り入れゲーム感覚で楽しむのも有効です。