講演者:田村欣也 会員

健康でおなかがすいている時の水が一番おいしいです。
水があまり好きでない人は試してみて下さい。
そして今より1杯多く飲むようにしましょう。
朝起きたらまず一杯飲んで下さい。
1日の水の出入りは平均的に2・6ℓです。
半分は飲み水で、半分は食事で摂ります。
出る方は尿が多いですが、不感蒸発でも1ℓ失われます。
気がつかないうちに呼気や皮膚から水分が出て行きます。寝ている時もそうです。
ですから、朝起きた時は最も血液が濃くなっています。
のどの渇きは感じ方が遅いですから、早めに水を飲んで下さい。
一度に沢山飲んでも尿で出てしまいますから、少しずつ飲みます。
したがって水は「早めに、こまめに、1回ひと口」です。
朝の水は心筋梗塞や脳卒中の予防の一つでもあります。
冬でも暖房の中では熱中症の危険がありますから、こまめに水を飲んで下さい。
食事からの水分も大切ですから、野菜を多めに食べて下さい。
運動をする前や途中、酒を飲む前、便秘予防でも水を飲みましょう。
薬は1杯の水で飲むように作られています。
牛乳やコーヒーやお茶などですと、薬によっては吸収や効き目が変ることがあるからです。

お風呂にはなるべく毎日入って下さい。
シャワーでなくて湯船です。
多くの人は自分では気がつかなくても夜は緊張した状態になっています。
緊張をほぐすのがお風呂で、良質な眠りをもたらしてくれます。

お風呂に入る時の注意があります。
入る前に家の人に声をかけて下さい。
いつ入ったかわからないと、安全確認が遅れます。
入る時間は就寝の1~2時間前です。深部体温が1度下がると寝付きが良いのです。
高齢者は体温が下がりにくいので、お風呂に入って体温を1度上げ、下がる頃に床に就くと入眠しやすいのです。
でも持病のある人は日のあるうちの入浴をお勧めします。
冬は脱衣場を暖かくして下さい。
暖かい部屋から寒い所で裸になると血圧が急上昇します。
汗をかきますから、入る前に水を飲んで下さい。
湯の温度は42度以上は血栓ができやすいので、41度以下がお勧めです。1度の違いが大きいのです。
冬は40度で15分、高齢者は10分が良いと思います。
できれば冬でも38度前後の方が良いのです。
血液はゆっくり温まり、体温がゆっくり上がるので、体の芯が暖まってさめにくいのです。

湯船から上がるタイミングは額がうっすらと汗ばむ程度です。
これで深部体温は1度上昇します。高齢者や持病のある人は半身浴が良いでしょう。
肩までつかると500㎏の水圧がかかり心臓などの負担が大きいのです。
風呂から出る時立ち上がると、血液が下がって立ちくらみがしたりして湯船に沈みます。
片足立ちになるので湯船のヘリに足を引っ掛け転倒したりもします。
こうした風呂の事故で1年に1万7000人も亡くなっています。十分に注意して下さい。

(9/13戸塚西公民館)