講演者:佐藤衣代 会員


11月22日、朝方の地震の影響もなかったようで無事、戸塚西公民館で「病気予防と食事 ~毎日の注意が大切~」というテーマで話をさせていただきました。

ひと頃、生活習慣病への注意喚起が大変話題になりました。あれから時が経ち、話を聞いてくださる皆様の年齢は介護が必要とならないような日常生活を送るためのお手伝いすることが大事ではないかと考えました。そこで、介護予防を柱に介護の原因、高齢者と体の関係、筋肉とその関連事項、食事の話などを皆さんと再確認しました。

2015年の平均寿命は男性、女性ともに80代になりました。その昔、武士の子供の元服は15歳くらい、平安時代の紫式部の寿命は30代、織田信長は「人生わずか50年」だったそうです。私たちが現在の長寿を手に入れるには医療、食生活、衛生面、教育などなど沢山の要因が関係していることに触れました。

要介護になる原因を前期高齢者と後期高齢者に分けて比較してみると、前期で高いパーセンテージを占めていた「脳卒中のような疾病」が後期高齢者になるとこうした疾病より「高齢による衰弱」による割合が10倍程度高くなることを見て頂きました。
そこで、体の中ではどんな変化が起きているのかを25歳と75歳の体の成分構成の比較した図で確認し、脂肪と細胞内の水分に変化が出ていること、それは代謝や熱中症とも関係していることを皆さんも気が付かれました。サルコペニアの説明は各人のふくらはぎを「指輪っかテスト」を通して行いました。

骨、筋肉、腱の関係を説明し、筋肉と年齢の関係、筋肉が減り脂肪が増える理由、たんぱく質の摂取量と筋量の変化、タンパク質と最小単位のアミノ酸の関係、サプリメントの利用についても多少触れました。筋肉量のチェックとしてお隣同士で握手をして頂き、ペットボトルの蓋を問題なく開けられるかどうかもお訊ねしました。今だけではなく、10年先を目指した健康づくりの話をしていたときに、地区の鯨井会長が見え、「来年もこの若返り講座を続けられることになりました」とフォローの発言があり、みなさんも喜んでいました。

食事に関しては各栄養素の話、過剰・不足について、「手の甲で富士山」や「爪を押す」などで水分量チェックもしてみました。手ばかりで目安ができると便利、また、4群点数法での食品のグループ分け、低栄養と筋肉を織り交ぜて栄養失調にならないようしっかりタンパク質を摂って筋肉が減少しないように念押ししました。そして、血液検査の時には是非、血清アルブミン値も入れてもらうことをお勧めしました。

健康な時にバイタルサインを把握して置くこと、貯金は大事だけれど貯筋運動も欠かさないようにしましょうと結びました。
最後になりますがお手伝いをして頂いた管理士の方々にお礼を申し上げます。