講演者:南野和治 会員


12月21日中央ふれあい館で話をしました。いよいよ本格的な寒さに加えて年末で多忙な折にもかかわらず熱意あふれる受講生の皆様を前にし、話ができること嬉しく思いました。前半は噛むことを中心に、口の健康、機能、役割についての話、そして後半は認知症防止について日々の七つの生活実践を示しました。最初の口に関しては何と言っても食べる事が最大の目的でありその機能である噛むこと(咀嚼)、飲み込むこと(嚥下)の重要性を述べ、ここでより一層お口に関心をもっていただきたいと考え口にまつわるクイズを提出し皆さんと一緒に口の健康についての理解を深めました。

次に現在の日本人の三大死因をあげ特に第三位となった肺炎は高齢者の死因の多くを占める事中でも高齢者に多い「誤嚥性肺炎」についての説明とその大きな原因である噛まない・飲み込む力の衰えをあげ、いかに、噛むことが大切かを認識してもらいました。そしてメーンである「噛むことの八大効果を具体的な事例を交えて話しました。

例えば噛むことで満腹中枢が刺激され満腹感を感じ過食(食べ過ぎ)を防ぎ肥満防止につながる。また噛むことで出てくる唾液が食べ物に含まれる発がん物質を抑制、打ち消す働きをし、がんの予防にもなる。また脳の活性化ひいては認知症防止になるなどの噛むことによる効果を力説しました。そして話題を変え、「噛む力」と「生命力」とは相関関係にあることを提示し、よく噛んだ歴史上の代表的人物として徳川家康をあげ彼の健康法の一つとして実践した一口48回噛むことが体力・生命力を培った源の一因であることを話しました。

次に口の働きを高める健口体操としてパタカラ体操・舌だし体操の二つを紹介し、会場の皆さんと一緒に行いました。また肩こり解消体操も行いました。後半は認知症防止について話を進め、本題である日々の七つの認知症予防の生活実践を具体例をもとに、以下の様に展開しました。

1、散歩する
脳への血流が増加、免疫力が向上する。
2、料理をしよう
感覚総動員(視覚、味覚、嗅覚、触覚等)さまざまな感覚を使う。
3、人とつきあう
孤立化しない、仲間、友人と話そう。
4 新聞や本を読む
読むことで脳を刺激し、活性化する。
5、日記を書こう
日記を書くことで毎日のけじめがつく。
6、電車やバスに乗ろう
社会とつながる、かかわる、行先を確かめる、時刻表を見る緊張感を伴う、認知症防止となる、
7、常に異性を意識しよう
「異性への関心とときめきこそが認知症防止の最良の秘訣」。
最後に、認知症防止の替え歌を皆さんと歌いまとめとしました.