講演者 鈴木てる子 会員

●糖尿病とは、簡単にいいますと、すい臓からのインスリンというホルモンが大いにかかわっており、このインスリンがタイミングよく分泌ができなかったり、分泌の量が少なく、ブドウ糖が血液に残り、血糖値が高くなる病気です。●種類と原因;糖尿病には、1型糖尿病とⅡ型糖尿病があります。90~95%がⅡ型糖尿病であり、糖質過多、肥満が原因です。
●診断基準;下記の通りです。
診断 血糖値(空腹時)
正常 70~99mg/dl
正常高値 100~109mg/dl
境界型 110~125mg/dl
糖尿病 126mg/dl以上

●糖尿病怖いのは合併症です。血糖値が高いということは、単に血液中にブドウ糖が多いということだけではなく、血管の破壊が進んでいることを現しているということです。
心筋梗塞、脳梗塞、脳出血、クモ膜下出血、末梢動脈の病気、糖尿病網膜症、糖尿病腎症
糖尿病はウオーキングが大事ですが、靴が合わなく、靴擦れや、水虫の傷から菌が入ることがありますので、日頃から、お風呂に入った時など点検することが大事です。合併症は、糖尿病が長いほど発症しやすくなり、例えば「神経障害」では、病歴30年を超えると、患者さんの60%が発生するというデーターがあります。「糖尿病網膜症」の場合は、50%近くになります。早い段階での合併症対策が必要で、予防に日頃から気を付けなければなりません。
●食事で予防しよう;今食べている物のカロリーを頭に入れて食べましょう。糖質だけを制限するのではなく、バランスの良い食事をしましょう。食べ過ぎ防止のために、ご飯茶碗を小さくするなど工夫をしましょう
●運動で予防しよう;有酸素運動(ウォーキング、水泳、)無酸素運動(筋肉運動)を組み合わせて運動しましょう。
●そのほかの生活習慣も見直そう;よく眠る、趣味などをもちストレスを積極的に発散する、禁煙
最後に10年後のご自分がどのように暮らしているか考え、糖尿病と診断されなくても、血糖値が、正常高値、境界型の人は、糖尿病の発生リスクが上がり、症状がないからと言って侮ってはならなく、定期的な検査や適当な運動、食事が大事であることに、今日、少しでも気がついていただいたら幸いです。
糖尿病は、国民病と言われており、身近な病気ですが、今回、パワーポイントで絵も取り入れ講演させていただきました。質問はありませんでしたが、講演が終わってから、2,3人の方にお聞きしてみましたら、検診で境界型と言われ、「今日は、楽しみに参加しました。参考になりました」と言っている方がいらっしゃいました。
(3月17日 古唱会)