講師:両角佳子 会員

10は英語でテン、日本語でトオなので、10月10日はテントオ予防の日でもあります。
毎年この時期に転倒予防学会があり、私も新潟まで参加してきましたので、そこで学んだことを中心に組み立てました。

はじめに「日頃から気を付けているので転倒しない」と思う方と、「転倒したこともあるし、心配だな」と思う方とで座席を分けさせて貰いました。私の予想に反して、転倒しない自信ありの人が3分の2でした。自信ありの方に、靴下は片足立ちではけますかと挙手をお願いするとたくさん手が上がりました。日頃から運動習慣をもっていることもわかりました。逆に心配組の方は普通に歩いていると後から歩いてきた人によく追い越されるとのことでした。自己申告ですから客観性には欠けますが、「健康主観」といって、日頃の生活での活動量と比例しているのです。自分は頑張ってウオーキングしているし、ラジオ体操もストレッチもしているからきっと元気で過ごせると思うことが「やる気」を持つ上で重要な要素です。

それでも、転倒するのはなぜでしょうか?自分の老化に合わせた環境を整えていないからです。自分の老化は感じているけれど、まあ大丈夫だろうと楽天的に考えてしまう、それは危険ですから今すぐできることから始めましょうと「転倒予防カルタ」を使って具体的にお話しました。

例えばスリッパやつっかけは履かない、電気は明るくつける、マット類には滑り止めをつけ、カーペットの端は固定するなどです。転倒予防の筋力作りは毎日続けて少しずつ成果が現れますが、環境作りはすぐ効果が出ます。

一人でも転倒者が減りますようにと願いつつ、今年度の転倒予防講演は終了致しました。来年度は「ころばん体操」で転倒予防に取り組みます。