初めに3つの大切なことをお話しします。1は10年後の自分の理想の姿、健康な状態をイメージしてください。2は健康のための具体的な目標をもつことです。3は学んだことを実行することです。

健康寿命とは、誰の助けも借りないで自立した生活ができる寿命のことです。平均寿命と健康寿命の差は男性が約9年、女性が約12年です。この期間を短くすることを目標としてください。

要介護状態になる原因として、「転倒・骨折」「関節疾患」「脳血管疾患」「認知症」があります。転倒や骨折の原因として居室、寝室での転倒があります。夜、暗い中でトイレに行くことは危険です。室内にセンサーライトなどを取り付けることをお勧めします。

運動器に障害を起こし、運動機能が低下した状態を運動器症候群といいます。運動器に障害が起こると「立つ」「歩く」といった機能が困難となり、やがて要介護となり寝たきりにつながります。運動器を丈夫にするには食事と運動があります。

食事では筋肉をつくるたんぱく質と骨をつくるカルシウムとコラーゲンを摂取することをお勧めします。タンパク質の必要量は、肉や魚、大豆食品などを一日あたり体重の100分の1以上、体重50キロの方は50g以上です。カルシウムは一日700mgが目安です。牛乳や小魚、ヨーグルトなどに含まれています。閉経後の女性はエストロゲンというホルモンが減少し骨粗鬆症になる可能性がありますのでカルシウムの補給は大切です。

運動によるふくらはぎの筋肉量を増やす方法として、開眼片足立ち、かかと落とし、太ももやお尻の筋肉をふやし、骨盤の矯正にもなる腰割運動をお勧めします。人体は刺激を与えることで成長します。認知症予防には水分補給が大切です。

高齢者の体内水分は50%以下となっています。脳内の水分も減少しています。寝る1時間前と朝食前の「白湯」を飲んでください。また、社会活動に参加することで脳は活性化します。