*日時:令和2年度1月7日(火)10:30~11:45
*場所:西公民館
*講師:田村欣也
*演題:水の話~冬の隠れ脱水・風呂の入り方
*聴講者数:一般54名 + 会員6名 = 計60名

人の体からは1日に1ℓの水分が抜けてゆきます。それは感じることはありません。ですから、不感蒸泄と言います。皮膚から600ml、呼気から400mlです。それなのに、冬は飲む水の量が少なくなります。そこで、「隠れ脱水」になり、心筋梗塞や脳梗塞を発症する危険があります。「早めに、こまめに、一回一口」で水をしっかり飲んで下さい。

冬はお風呂の事故で亡くなる人が非常に多いです。昨年1年間に浴槽でおぼれて亡くなった65歳以上の人は5000人もいます。心筋梗塞などほかの死因を合わせますと、「お風呂の事故」で亡くなった人は多い時で1万9000人にもなります。

暖かい部屋から寒い脱衣所に行き裸になったら、血圧は30~50上がります。そして熱い湯船に入るとまた血圧は上がります。そこで、心筋梗塞や脳梗塞を発症する恐れがあります。

ぜひ、浴室にシャワーを出しておいたり、脱衣所に温風ヒーターを置いたりして暖かくしてから入ってください。そして湯の温度は理想的には38~40度です。冬でも41度までで入浴時間は10分です。42度を超しますと血栓ができやすくなります。また湯につかって1~2分で急激に血圧が上がり、5~6分経ちますと今度は血圧が下がり一過性の意識障害を起こして湯船に沈む危険があります。また、10分以上の長湯をしますと汗をかき血液が濃くなって、やはり心筋梗塞や脳梗塞を発症する危険があります。

そして一番危険なのが湯船から出る時です。ゆっくり立ち上がってください。水圧がなくなりますから血液が下がってきて脳貧血のような状態になります。そこで、浴槽に沈んだり、浴槽のふちに足を引っかけて浴室の壁に頭を打ちつけ亡くなることもあります。お風呂には危険が沢山あるのです。