【感染症、知って納得」

8月4日 西公民館

中村勇会員

コロナ禍、できるだけ多く発信したいと思っているテーマです。ただ、この新型コロナウイルス、刻々と変わりつつあります。メディアでも報道されているような変異株、所謂デルタ株が今や感染者の主流になっています。感染力が強いということも報道されています。その様な中、感染症特に新型コロナウイルス感染症は変わりつつある情報を伝える必要があると、日々情報収集に努めています。

今回、強調して話をしたのが密接・密集・密閉の3密でした。感染力の強いデルタ株は2つの密、いや1つでもリスクはあるとされている。その中で最も大きなポイントは密閉(換気)ですと。ではどの程度の換気が理想的なのか、それは顔などの肌にわずかに風を感じる程度の空気の流れをつくってやること。

今夏真っ盛り、エアコンは一日中つけっぱなし、窓を開けとくと部屋の温度が下がらない、電気代がもったいない、ということになりがちです。気持ちは解りますが感染予防の点から空気のこまめな入れ替えをしましょう。

なぜ、この変異株は感染力が強いのか、その辺りも話したかったのですが、時間の都合で今回は話せませんでした。

 

8月19日、芝公民館で講演の予定でしたが、コロナ感染状況が悪化、埼玉県も緊急事態宣言で中止。

新型コロナ感染症ついに1年半、収束どころか変異株により一層深刻な状況となりました。なぜ変異株は感染力が強いのか?

それはコロナウイルスが持つスパイクタンパクが我々の身体の細胞の表面にあるACE2という受容体を利用して細胞内に侵入し感染となるわけですが、そもそもウイルスが受容体と結合してもすぐに離れて行ってしまいます。

それはそうですよね!結合したウイルスが全て感染してしまえば、一人残らず感染となるわけですから。ところが変異株ウイルスは受容体と結合時間が当初のウイルスより長いとされるため、感染率も上がる。

また、子供は大人に比べるとACE2受容体が少ないため当初のコロナウイルスに感染しにくかった、と言われていましたが、デルタ株は受容体との結合時間が長いということで受容体の数が少ない子供も感染リスクが高まるとされています。

今や3密どころか1つの密もダメと言われる中、家庭で子供が「パパお帰りなさい」と駆け寄ってきたとき「パパの傍に来るんじゃない」と言えるでしょうか。

これが今の新型コロナウイルス感染症の実情です。この辺りを強調する必要があると思っていただけに、講演中止は残念でした。私の地元を含め講演のチャンスはまだ在りますのでしっかりと最新の情報を伝えて行きたいと思っています。