【気持ちの良い排便】

(8月20日新郷公民館;緊急事態宣言により中止)

              髙木 薫 会員

唐突ですが、皆様は日ごろ、スッキリと気持ちが良いと感じる排便ができているでしょうか?

私たちの身体では食べた物の栄養素が消化吸収され細胞などの組織の一部になります。そして身体に不要なものは便や尿となって排泄されます。「日頃から便を観察することで自身の健康状態を知る目安にする。」というのが私からのお話です。

さて、便は体内では大腸で作られます。小腸で消化吸収されなかった食べ物のカス等を含んだ液体が大腸に入り、大腸の蠕動運動と水分の吸収、腸内細菌による発酵や腐敗でだんだん固形化して直腸まで送られます。直腸にある程度の量がたまると便意がおきて肛門から排泄する仕組みです。

私達の身体は腸内細菌と共生して機能していると言えるのです。便の状態もこの腸内細菌のバランスや食べた物の種類や量、蠕動運動の活発さによって日々変化します。

しかしながら腸内細菌の様子等は私達自身で直接見ることが出来ません。日常では排便の際に「いきまずスルッと出て、臭いもきつくない、黄褐色のバナナ型の便」が排泄されていることが健康の目安と言われています。チェックポイントは臭い、色、形です。

健康な腸  腸壁には神経の繊維そして慢性的な便秘は体内に不要なものをため込んでいる時間が長くなるので改善が必要です。人によって便秘の原因も違いますので自分の判断だけでむやみに便秘薬を服用するのは避け、医師や薬剤師に相談しましょう。また、大腸がん検診(便潜血検査)も病気の予防にぜひ活用してください。

食生活や運動量、気温やストレスなど生活環境も大いに腸内環境に影響を及ぼしますので、①バランスの良い食事内容、②ウォーキングなどの適度な運動、③自分に合った適切な睡眠、を心掛け、うまくストレスを解消する事で自律神経も整えられ、それが「気持ちの良い排便」にもつながります。健康かどうか知る目安に便のチェックをしてみてください。