12月15日 中央ふれあい館

田村欣也 会員

疲労を回復させられるのは睡眠だけです。怖いのは睡眠不足であるという自覚がなく、「歳だから眠れないのは当たり前だ」と思うようになることです。朝起きて爽快で昼間困らなければ、余り神経質になることはありません。でも、“高を括って”はいけません。短くとも6時間は寝るようにしましょう。

寝不足にならないためには第一に寝つきの良さが大切です。眠り始めの1時間半は目が覚めないようにしましょう。睡眠を促すホルモンは、脳や内臓などの「深部体温」を低くしてから眠ると多く分泌され、熟睡できます。深部体温を下げるには夕方の運動と入浴で、深部体温を「いったん上げます」。

お風呂は冬は寝る1時間前くらいに40度前後のぬるめの湯に10~15分くらい浸かると効果的です。血管が拡張して手足の先から熱を逃がします。運動も入浴も同じように、いったん上がった深部体温をさげ、更に”上がる前“の温度より下げます。それで、睡眠を促すホルモンが出やすくなるのです。

眠くなってから床に就きましょう。明日が早いからと言って、いつもより2時間以上早く床に就くと寝つきづらくなります。大事なことは寝ついて1時間半はトイレへ行かない事です。そのためには寝る前に水を飲みすぎない事。そして湯船につかり、水圧で下半身のむくみなどの水分を腎臓でろ過して尿として出してしまうのが良いでしょう。

最も大事なことは就寝時間はまちまちでも起床時間は同じ方が良いです。前の晩の就寝時間が遅くとも同じ時間に起きれば、やや睡眠不足になるので、その日の夜は早く寝つけます。少しの睡眠不足でも長年にわたりますと「睡眠負債」という形で日常生活に支障をきたすようになりますから、できるだけ6時間以上寝るようにしましょう。