2月2日 西公民館

佐藤衣代 会員

もの忘れ、度忘れが始まりだしたかと現実に直面するとガッカリし、もう歳かと急に年齢を意識してしまい行動にブレーキをかけてしまうことが増えます。

しかし、年齢にこだわらず前向きな生活をし、脳を活性化して過ごしていただきたいと思いこのテーマにしました。

そもそも記憶は感覚器から得た情報を脳が受け取る(記銘)ことから始まり、それを忘れないように保ち(保持)、必要に応じてその情報を思い出す(想起)という3ステップを踏んでいます。

記憶は保存される期間により一瞬記憶される感覚記憶とそれより多少長い短期記憶、そして何十年もの長い間保管される長期記憶があります。短期記憶は海馬に保管され、長期記憶は大脳皮質に保管されます。

保管場所を決めるのが海馬であり、生きていくのに必要な情報だと判断したものが大脳皮質に保管されます。ほおっておくのではなく思い出して使うことが記憶をより確かなものにしますし、想起することを前提とした覚え方をすることが肝要だとされています。

更に記憶には役者がもう一人。海馬の隣には扁桃体が存在し、好き嫌いや快不快の感情を海馬に伝え、海馬はそれに影響を受けたり、また、相互に影響し合っている関係だということに脳科学とはいうものの人間臭い関係に対して「海馬よ、おまえも人間臭いな」と笑みが出ます。

ところで記憶を阻害するものとして加齢、ストレス、疲れ、睡眠不足などがあり、

海馬は「記憶の司令塔」であるにも拘らず非常に繊細でストレスには弱く、萎縮して機能低下になってしまうので強く長引くストレスには注意が必要です。

そして、睡眠不足も非常に不利益を被る要素であることを図を使って説明しました。

最後に脳を活性化する3つの生活習慣として「好奇心」「有酸素運動」「コミュニケーション」を心掛けることが大切であることをお伝えしました。

もの忘れと認知症の違いについての質問も頂きました。