3月16日 中央ふれあい館    

髙木 薫 会員  

「便は身体からのお便り」と言われていますが、皆さんはそのお便りを読み取っているでしょうか?健康な腸  腸壁には神経の繊維

私達の身体の細胞は食べた物からの栄養素でできています。必要な栄養素を取り込むことは大変重要です。同様に不要なものを体外に便として排泄する事もとても大事です。

食べた物の消化とその栄養素の吸収は小腸まででほぼ完了し、身体に不要なものを便にするのは大腸の仕事です。そして人の腸には個人差はありますが約千種類、数百兆個もの腸内細菌が住み着いているといわれています。水溶性食物繊維を餌に身体に有用なビタミンなどを合成する細菌もいれば、吸収しきれなかったタンパク質を腐敗させ腸内環境を悪くする細菌もいます。大腸内では水分の吸収と、これらの細菌による発酵や腐敗がおこって便を固形化していくので、保持している腸内細菌の種類や量のバランス、そして排泄までにかかった時間によって便の色や臭い、形が変わってきます。

気持ちの良い排便とは、便意がおきてトイレに行ったら、いきまずともスルッと出る事、黄褐色でツンとした嫌な臭いがなく、バナナのような便が一回に1~1.5本くらい出るのが理想とされています。

では、気持ちの良い排便につなげる為に何をしたら良いでしょう?

食べ物

まず大事なのは栄養バランスの良い食生活です。ごはんやパン、肉、魚と一緒に緑黄色野菜、海藻類、発酵食品なども食べましょう。有用な腸内細菌を活性化させ腸内環境をバランス良く保つのに役立ちます。

次に大事なのはウォーキング等の適度な運動です。有酸素運動を行うことで下腹部やお尻の筋力低下も防ぐことができます。

三番目はご自身にあった睡眠時間を確保することです。大腸は私達が眠っている間にも蠕動運動をして便を作っています。

免疫力が落ちない健康な身体作りに便の観察も取り入れてみてください。