5月20日 新郷公民館

                  清水美砂子 会員

お口の中は大変多くの細菌が棲みついています。この細菌が繁殖しますと、虫歯や歯周病を引き起こす事になります。虫歯は表面に付いた歯垢(プラーク)に虫歯を作るミュータンス菌が棲みつき糖分を栄養にして酸を出します。この酸は硬いエナメル質を少しずつ溶かし歯の表面に穴があくことで、歯そのものが破壊され歯を失います。歯周病は細菌のかたまりの汚れ、いわゆる歯垢が蓄積し歯肉に炎症を起こして出血すると歯肉炎になります。さらに進行すると歯周ポケットが出来、歯石が溜まり膿が出ます。そして歯を支える土台の歯槽骨が溶け出し歯がグラグラと動くようになり歯を失う事になります。歯周病が怖いのは歯の病気だけにとどまらない事です。

歯周病菌が血管を通して全身にまわり様々な病気を引き起こすと言われています。歯周病と関係が深いのが早産や低体重児出産、誤嚥性肺炎、脳梗塞、心筋梗塞、糖尿病です。

加齢に伴い心身の活力が衰えると筋肉が瘦せてちょっとした事(ペットボトルのフタが開けられないなど)が出来なくなります。そのためには筋肉を鍛えると共にタンパク質を豊富に含む肉類、魚介類、大豆製品やビタミン、

ミネラルを多く含む野菜類などをバランス良くとる必要があります。そうなると肝心なのがお口の健康です。噛む、飲み込む、話す(滑舌)といったお口の機能の低下を予防する事です。予防法としてパタカラ体操、唾液腺マッサージ、舌の運動などを紹介しました。パタカラ体操についてはコロナ禍で声を出すのが憚られるので私がフェイスシールドを付けて行いました。「面白い歯なし」としてお歯黒を紹介し、虫歯予防に有効であるとお話しました。最後に歯の治療と定期的なクリーニングをお伝えして終了しました。