6月1日 西公民館

中鉢芳子 会員

今回の区分けは ①身体的 ②心理的 ③社会的に考える3つです。①②に関しては厚生労働省の管轄で、私たち健康管理士が取り組む「予防医学」に繋がりますが、③の「ジェンダー」は国連主導の外務省、「男女共同参画」は内閣府の管轄になります。しかし③をご説明する事で①や②の講話の意味が深く伝わりやすいと考え加えました。

最初に「ホルモンとは身体の働きを調整する物質で脳や臓器で作られる物質」と伝えてから講話に入りました。

「身体的」では、性ホルモンの影響で筋肉質な男性・丸みを帯びた女性の体つきになる事を伝えました。男性と女性がそれぞれ持つ睾丸・前立腺・子宮・卵巣の臓器をあげ、精子と卵子が着床するメカニズム、逆に月経となり排出されるメカニズムをご説明しました。

次に各性ホルモンが減少し不調の起こる事を「更年期障害」と伝えました。男性ホルモン減少であればメタボや性欲減退。女性ホルモン減少であれば、骨粗しょう症・高血圧・アルツハイマーへのリスクが高くなると伝えました。

話しを変え「性病」のお話をしました。昨年は厚生労働省が統計を取ってから一番梅毒患者が増えました。一番高い伸び率が20代女性、二番目が65歳以上の男性でした。全国で現在7100名程度治療中ですが患者の半数が東京都です。梅毒の症状や確認、早期受診の大切さを伝えました。

「心理的」ではまず「性同一性障害」が「性別不合」に名称変更し、本年より「精神病ではなく個性」として効力を発揮している事を伝えました。転換点は自殺者の多発で、2019年WHOで決定しました。日本でも2018年厚労省の調査で一般人の自殺より6倍多い事が分かっています。

最後に「社会的」では「ジェンダー」と「男女共同参画」の違いを具体例でお伝えし、日本社会の問題提起を致しました。

性教育閉口世代には難しい講演内容ですが、最後まで真剣にご聴講して頂けました。