7月15日 新郷公民館

   中村 勇 会員

我々の体を構成する細胞は日々消えては生まれという作業を繰り返している。細胞分裂である。

この時さまざまな化学物質や紫外線が原因で、遺伝子に傷がつけられる場合があるが、細胞には傷ついたDNAを修復する作用が備わっている。ところが稀に修復されずにDNAとして組み込まれてしまう場合がある。

でも多くの場合、そうした極一部の遺伝子にエラーが生じても生きていくうえで影響はない。しかし長い年月をかけていくつもの遺伝子に変異が蓄積されていくと、いずれかのタイミングで病気を引き起こす遺伝子、それががんであるならがんをコントロールする遺伝子に変異が生じるとがん細胞の発現となり、一つの塊が起こると発がんとなる。

具体的に我々の体の中で、いつ遺伝子に変異が起こり、どう蓄積され、どのタイミングでがんになるのか解明されてない。したがってがんはある意味加齢病とか偶然病ともいわれる。これらのことをできるだけ理解しやすく話したつもりですが、聴講者には少し難しかったかな?と反省もありました。

そして後半は、国立がん研究所が発信している「がんを遠ざける暮らし方」を私なりに補足して話しました。

先ずは胃がんの原因とされるピロリ菌。なぜ胃にピロリ菌が居ると胃がんになり易いのか。そして私が強調したのが喫煙です。タバコには3つの害がある。それはニコチン・タール・一酸化炭素についてそれぞれの害を話しました。その他飲酒・運動・食事・肥満とがんの関係を話して、できるだけガンにならない生活を送って頂きたい旨を話して講演を終えました。