講演者:新田 和雄 会員
10月22日(火)に川口市戸塚西公民館の若返り健康講座において「健康診断」をテーマに講演をさせていただきました。
健康診断を私のライフワークと考えており、常日頃受診者の方々に健康診断を受けるにあたり目的を持つ事の必要があることをお伝えできればと思い講演を進めました。
健康診断を受ける人は、心配だから健康診断を受ける。健康診断を受けない人は、健康診断を受けた結果が、心配だから受診しない。どちらも不安だから健康診断を受けるし健康診断を受けないのでないか、それであれば不安を解消できる健康診断が理想と考えます。
日本における健康診断には、結核検診、労働安全衛生法で行われる事業所検診、そして平成20年4月から始められました特定健診などがありますがそれぞれ共通する部分があると考えています。結核検診は、保菌者か否かを目的にしています。事業所検診は就業が可能か否かを目的にされていました。そして、特定健康診断もメタボリックシンドロームか否かを目的としています。このように日本で行われてきた健診には受診者を振り分けるためと受診者から見ると感じてしまっていたのでないでしょうか。
今回は、身体状況の変化を観察するための一般的な健康診断についてお話をさせていただくことにしました。先ず、健康診断を受ける目的については、健診のほとんどが検査であり、つまり調べる作業になります。調べるということは調べた結果について対応できなければ調べる意義がない。例えば毎日体重を同じ時間帯に測定している私は、体重が昨日より1kg増加すれば昨日からの生活を振り返り体重を減少させるために食事の量を減らしたり運動量を増やしたり生活の内容を工夫している。健康診断も自身の身体状況を変化により生活習慣を工夫し健康状態を維持することが目的になると考えます。
健康診断においても身体状況の変化を比較して、将来を予想し、現時点での対処を試みることにより健康的な身体状況を維持することができる。健康寿命を延命する一つの手段ではないかと考えます。しかし、具体的に健康診断の結果を基にこれらを行う場合には、ある程度の知識が必要になりますので、健康診断を受診した先の医師になるべく相談されることをおすすめしました。
健康診断とは、自身の生活圏にある医療機関で定期的に受診する。それが、かかりつけ医の形成につながると提案させていただきました。健康診断をきっかけにかかりつけの先生との信頼関係を構築していただく事により最善の医療を受けることにつながるとの考え方を最後に講演を終了しました。