講演者:大嶌悠美生 会員
7月14日(木)川口市新郷公民館の「若返り健康講座」で講演をさせていただきました。当日は朝から気温・湿度もかなり上昇したなか、皆さんにお出かけいただきました。
歯や口は、体の健康と密接に関係していることが近年分かってきました。高齢になっても元気で健康に暮らして行くためには歯と口も大切にしていく必要があると考えます。自分も遅まきながら60歳を過ぎる頃から歯や口の大切さを実感するようになりました。
歯と口のトラブルは全身の病気を招く恐れあがるといわれます。「歯と口の力」が低下しますと病気の原因にもなりかねません。そこで4つの「歯と口の力」が衰えていくとどんな状態になるか、簡単なチェックの仕方と関連性のある病気、その衰えを防ぐためには口の運動を行うなどの説明をさせていただきました。
1.「呼吸する」力が衰えていくと口呼吸になったり、いびきを引き起こす可能性がありす。
それらは口の筋肉が衰えてくることが原因で、無意識に口が開いてしまうことや舌が大きくなってしまうことです。鼻炎、慢性扁桃炎、睡眠時無呼吸症の恐れが出てきます。
2.「飲み込む」力が衰えていくと、食べ物がう
まく飲み込めなくなります。いわゆる誤嚥(ごえん)です。口のまわりの筋力や、脳や神経の機能低下が原因です。加齢や生活習慣の影響で誰しも衰えが進むので、油断は禁物です。誤えん性肺炎を起こす心配もあります。
3.「歯を守る」力が衰えていくと、歯ぐきがさがる、象牙質が厚くなり神経をかばうため虫歯にも気づきにくくなってしまいます。気をつけたいのは「大人のむし歯」です。また、歯周病にも注意しなければなりません。歯周病は全身の病気を招くことがあります。心内膜炎、心筋梗塞、動脈硬化症、2型糖尿病の進行などです
4.「噛む」力が衰えていくと、「噛む」刺激が脳に大きな影響を与えることが分かってきています。「きちんと噛まない」生活習慣が、脳の老化や肥満、頭痛などの原因にもなります。入れ歯もうまく噛み合うことの大切さと入れ歯を生かす方法5点等の説明をさせていただきました。噛むことの効用は、脳が活性化されること にもつながります。
最後に「歯と口の力」の衰えを防ぐ方法、唾液マッサージ、お口元気度アップ体操など皆さんと一緒に行って終わりました。