4月1日
川口市立西公民館
手塚 典子 会員
以前は、脂肪肝⇒肝硬変⇒肝臓がんというのは飲酒量の多い人の病気だという印象がありましたが、今増えているのは非アルコール性脂肪肝です。
肝臓はどんな働きをしているでしょう。私達が飲食したものは、胃や小腸で消化され体内へ吸収されますが、そのほとんどが肝臓に取り込まれます。蛋白質も脂質も糖質も、薬もお酒もです。それらを必要に応じて解毒し代謝し排泄し、必要な量の栄養成分だけを血液の中へ流し、残りを貯蔵する。肝臓は黙々と休むことなく続けています。
私達の体の37兆個の細胞の殆どはブドウ糖をエネルギー源にしています。ブドウ糖の管理保管という大切な役目をしているのが肝臓です。インスリンを必要とせず素早くエネルギーになる性質をもっている果糖は、肝臓の栄養として役だっていま
す。余った果糖は、ブドウ糖に変換されて貯蔵されます。元々自然界に存在する果糖は、ブドウ糖に比べてごく僅かですから問題はなかったはず。
60年ほど前、余剰のでんぷんを利用して砂糖に替わる糖を求められ誕生したのが異性化糖です。でんぷん⇒ブドウ糖⇒果糖に変換して、ブドウ糖果糖液糖、果糖ブドウ糖液糖が誕生。当時、果糖は希少で高価なものでしたから、薬剤としてだけ使われていました。異性化糖の誕生は糖尿病患者にも歓迎されました。低温で甘さが増す果糖は特にペットボトル飲料に使われるようになり、スッキリとした甘さで飲みやすく、満腹感を感じにくいため、飲みすぎてしまう傾向があるようです。砂糖より安価で液体である利便性から、めんつゆ等の調味料やレトルト食品、氷菓にも広く使われています。
肝臓はこれらの糖をグリコーゲンとして貯蔵し、貯蔵量の限界を超えると脂肪細胞に中性脂肪として蓄えます。健康診断で中性脂肪の値が高くなっていたら要注意。肝臓以外にグリコーゲンを貯蔵できる場所がもう1か所あります。筋肉です。動くことでブドウ糖が筋肉に取り込まれます。食べたら動きましょう、台所に食器を片付けついでに流しの縁をもってゆっくりスクワットを10回くらい。水を飲むことも脂肪肝の予防につながります。