講演者:大嶌悠美生 会員

6月15日(水)川口市中央ふれあい館の「若返り健康講座」で講演をさせていただきました。加齢とともに目・耳・歯あるいは足・腰に支障をきたし、不自由になっていくものだと、諦めているかもしれません。しかしメンテナンスを行い、ある程度鍛えていけば元気な体を維持した生活を送ることも可能と考えます。その中で歯や口が、意外なところで全身の健康と密接に関係していることが分かってきました。元気で健康に暮らすためには歯と口も大切にしていかなければなりません。

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 歯と口のトラブルは全身の病気を招く恐れがあります。「歯と口の力」が低下しますと病気の原因にもなりかねません。そこで4つの「歯と口の力」が衰えていくとどんな状態になるか、自分の「歯と口の力」を知るための簡単なチェックの仕方と、その衰えを防ぐためには口の運動を行うなどの説明をさせていただきました。

1.「呼吸する」力が衰えていくと、口呼吸になる可能性があります。
 口の筋肉が衰えてくることが原因で、無意識に口が開いてしまうことです。鼻炎、慢性扁桃炎、睡眠時無呼吸症の恐れが出てきます。

2.「飲み込む」力が衰えていくと、食べ物がうまく飲み込めなくなります。いわゆる誤嚥(ごえ ん)です。口のまわりの筋力や、脳や神経の機能低下が原因です。加齢や生活習慣の影響で誰しも 衰えが進むので、油断は禁物です。
誤えん性肺炎を起こす心配もあります。

3.「歯を守る」力が衰えていくと、歯ぐきがさがる、象牙質が厚くなり神経をかばうため虫歯にも 気づきにくくなってしまいます。「大人のむし歯」とも言います。
 また、歯周病にも注意しなければなりません。歯周病は全身の病気を招くことがあります。心内膜炎、心筋梗塞、動脈硬化症、Ⅱ型糖尿病の進行などです。

4.「噛む」力が衰えていくと、「噛む」刺激が脳に大きな影響を与えることが最近分かってきています。「きちんと噛まない」生活習慣が、脳の老化や肥満、頭痛などの原因にもなります。入れ歯 もうまく噛み合うことが大切です。噛むことの効用は、脳が活性化されることにもつながります。 噛むことで「ヒスタミン」が量産され、脳の中では満腹中枢を刺激する性質があり、食欲も抑制し てくれます。 

 最後に「歯と口の力」の衰えを防ぐ方法や「健口体操」など皆さんと一緒に行い終わりました。