2月18日

川口市立中央ふれあい館

    中鉢 芳子 会員

ヒトは自然界や対人関係の中で依存して生きています、例えば空気や水。乳児は母乳。でもソレを依存症とは言いません。医学界の依存症と嗜癖に対する依存の考え方にも差が有ります。依存の解釈は広く、本日は「ギャンブル依存症」を「厚生労働省の依存対策推進法(ギャンブル等依存症対策基本法)平成30年施行」を基調で講演しました。

依存症とは、精神に作用する化学物質の摂取や、ある種の快感や高揚感を伴う行為を繰り返し行った結果、それらの刺激を求める耐えがたい欲求が生じ、その刺激を追い求める行為が優勢となり、その刺激がないと不快な精神的・身体的症状を生じる、精神的・身体的・行動的状態」(WHOより)としていますが、回復可能な病と厚生労働省では位置付けています。

依存症には薬が有りません。本人の認知行動療法で立ち直れるのです。その為には病気に対する周囲の認知は患者の社会復帰に役立ちます。

精神医学において元来、依存症とは「物質依存」だけを指す言葉でした。病名の方向性を間違えると、そのヒトの人生に影響しますので医師はシリアスに考えた状態だけを病気と考えます。「病名」として医学界では行動依存の「ギャンブル依存症」だけが認定されました。その理由は物質依存に特徴が似ていて、社会的問題も大きいのが理由と考えられているからです。

実はその分類は2013年出版の米国精神医学会が定めた診断基準(DSM-5)からで歴史は浅いのです。それ以前は「アル中」「金喰い」と呼ばれ「本人の意志が弱い」「家族がだらしない」と本人や家族が攻められる世の中でした。しかし、脳の病気なのです。

社会問題になっている「オンラインカジノ」の違法基準にも触れ説明しました。回復には本人の努力を要します。慢性疾患と同様に一生努力を要するかも知れません。健全な日常生活に戻る為には周囲の理解や保健所やサポートセンターを上手に活用する事が大切です。