講演者:田巻昌良 会員


大寒に入った翌日、1月21日古唱会で講演しました。今回のテーマは「ほすぴ」より題材を選びました。
毎日のようにテレビやラジオ、新聞や雑誌などで様々な健康情報が流れています。正しいものもあれば、首を傾げたくなるような怪しいものもあります。どれが正しいのか、信じられるものはどれなのかを見極めることがとても難しいと感じています。

私達、会員は毎月の定例会で、医療、健康に関する様々な情報についてその時々に合ったことをテーマとして取り上げ勉強しているが、これは会員が定期的に行っている健康講演で信憑性の疑わしいことをそのまま話すことのないよう、きちんとした裏付けのある講演が出来るようになることが目的でもあります。

「ほすぴ」には私たちが知らなかったこと、知っておかなければならないこと、最新の情報などが記載されています。これを教材としてより深く調べ、理解し講演の場で正しい情報が提供出来るよう勉強し、知識を深めています。

今回のテーマもこのようなことを念頭に置き、過去の「ほすぴ」より多くの方々が誤解していること、“え!、そうなの?”と意外に思う事柄について2つほど選び紹介することにしました。

一つ目は「運動を行うと脳が活性化する?」 毎日の生活の中で私たちは様々なストレスにさらされている。ストレスの解消が出来ないと体調に様々な変化、障害が起こる。ストレスを上手に解消するにはいろいろな方法、手段があるが運動を行うことも効果があると云われている。なぜ運動を行うことによって脳が活性化し、体や気分がリフレッシュするのかについて「ほすぴ115号」の記述に基づき、自身で理解したことを肉付けして解説しました。

二つ目は「ほすぴ114号」から「卵はコレステロールを増やすので食べない方がよい?」これは今でも多くの人たちが誤解していることではないかと思います。卵に含まれているコレステロールの量は100gあたり420mgと多い食品ですが(七訂食品成分表より)この卵を構成する成分には、血管壁に付着したコレステロールを溶かし、蓄積を抑制する効果のあるレシチンが含まれていますので卵を食べることがコレステロールを増やすことには直接は繋がらないことを説明しました。

このレシチンは脳の神経伝達物質であるアセチルコリンを作る際にも必要な材料として重要であり、また卵のタンパク質は必須アミノ酸がバランスよく含まれておりプロテインスコア100として位置付けられている栄養価の高い食品でもあることからむしろ積極的に摂取した方が良いことを説明しました。

但し、お医者さんなどからコレステロールを含む食品の摂取制限を受けている人以外は神経質になる必要はないこと、カロリーも高いので食べ過ぎに注意して1日に1~2個程度に抑えるよう解説しました。

最後に、改めて健康情報のどれが正しいのか、自分に合っているのはどれかなどをきちんと見極めることがとても大切とお願いし終わりにしました.