講演者;田巻昌良会員

5月2日、西老人会で講演しました。

認知症になった人はどんなことを考えているのだろうか、心の内はどうなのだろうかと言うことを知りたくてこのテーマにしました。このことを選んだきっかけは昨年通った新潟県高齢者大学(今年度からシニアカレッジ新潟に改称)で受けた講義で配布された資料に

『自分がもし認知症になったら』

・して欲しくないこと

・して欲しいこと

・こんなふうに暮らしたい

を記入するものがあり、とても興味を抱きました。

若し自分が認知症になった時、自分の身近な人達に自分の思いを知っておいてもらうことは自分への対応にうろたえることが多少なりとも軽減するのではないかと思います。

認知症の人達の「心の声は?」について調べていたところ『フレディの遺言』という本を見つけ、手にしました。フレディ松川というお医者さんが書いた本で、認知症に備え、介護に向き合う為のヒントが書かれています。

この本を糸口としていろいろ調べている中で、「パーソン・センタード・ケア」という考えがあることを知りました。英国の老年心理学者のトム・キットウッドが提唱した考えで、認知症をもつ人を一人の「人」として尊重し、愛をもって受け入れ、接するという考え方です。

講演の中でも「認知症の人は愛を欲している」と言うことを話しました。講演を終わってから1人のご婦人が来られ「愛って恥ずかしい気がするけど・・」というお話をして、今、主人が認知症で大変なんだけど思い切って出かけて来ましたが良かったです。これからは自分自信も大切にしながら主人を見守って行きます、と言って下さいました。

1人でもこういう風に思って下さった人がおられたことに心が温かくなりました。

大型連休の最中、大勢の人達に集まっていただきました。本当にありがとうございました。

一緒に講演した佐藤衣代さん、応援の稲田さん、岡さん、ご苦労様でした。         T