12月15日 中央ふれあい館

     中村勇 会員          

今回、ガンのメカニズムDNA(遺伝子本体)の遺伝子変異がガンに大きく係わることを説明するのに小道具を使ってみました。

カセットテープです。カセットテープの本体を染色体に例え、中のテープがDNA、そのテープに記録されている情報が遺伝子(我々一人一人の設計図であること)を話しました。パワーポイントに表示したスライドだけよりも理解して頂けたか、と思います。

さらに感染症の例としてピロリ菌に起因する胃ガンを説明し、疑いのある人はピロリ菌の検査を受けて、陽性であれば除菌が必要があります。そして、国立がん研究所が発信している(ガンを遠ざける暮らし方)の五つの項目に私なりに肉付けをして話を進めました。

一つ目は喫煙、タバコに含まれる有害物質は肺ガンだけでなく多臓器にも影響を与える可能性があることから、「禁煙はガン予防の大きな第一歩」としています。

二つ目は飲酒、自分にとって適量を知る。例として日本酒一合、ビール大瓶一本、ワインならボトル3分の1などを例として挙げました。

三つ目は運動、身体活動は大腸がん、乳がんのリスクを減らす可能性が期待できるため、ウォーキングなどの有酸素運動をしっかり行う。

四つ目は食事、ガン予防には刺激の強い物や味の濃い物は避ける。生活習慣病の面からも薄味に慣れ、熱い物は冷まして食べる習慣を。野菜・果物は意識して多くとる。

五つ目は適正体重、体脂肪率が適正範囲であれば直腸・食道・腎臓がん、閉経後の女性の乳がんのリスクの低減が期待できると言われている。したがって、体重をこまめに測定する習慣をつけ、BMI(肥満指数)の数値管理をして頂きたい。

最後に、これらの生活習慣を一個もやらない人、また一個しかやらない人と比べ、五個全てやっている人はガンの罹患率が大幅に減少するという報告があることを伝えて、講演を終えました。