>埼玉県健康管理士会 会員 本間 香

高齢期とは?たいへん漠としていて焦点が当てにくい!
いえいえそう!私自身ではないですか。日ごろは高齢者だということを忘れて動き回っているのですが、少しずつ忍び寄る体の変化、人の名前が、言葉が出てこない。一晩眠れば疲れがとれていたのに、などなど・・・。
そこで自分自身を基準に、これから確実に平等に誰もが辿る老化への道、その未知の世界をあらかじめ予備知識として学び、いざという時にうろたえない、落ち込まないそして早めに手を打ち、大事に至らせない、ということが大切であると心から思い、発信させていただきました。
まず、加齢と共に身体がどう変化していくかということを、資料を見ながら身体全体をイメージしてもらいました。
次に、単なる老化現象、と見逃してしまうと、将来要介護へと進む要因にもなる老人症候群のいくつかを説明していきました。
① 口腔内の不具合は? 
② 胃や腸の機能低下は? 
③ 転倒、骨折しやすくなっていませんか? 
④ 物忘れ?認知症? 
⑤ 動脈硬化とは?
そして、身体全体がバランスよく老いていくことが天寿を全うする理想の形になりうることを百寿者から学びとり、弱点を作らない身体にしていくことがポイント。その要素を大きく、①肌年齢 ②骨年齢 ③筋肉年齢 ④血管年齢 ⑤脳神経年齢 と括って、樽の水のように一角を崩さないようにしていくことではないかと話しました。
さて、ではどのような生活を・・・
私達の身体は毎日、どのような物を、どのようにして、どのくらい食べているかの結果が今ある肉体をつくっている。その内の3分の2を占める水分、その水分補給については今年の事情を憂い、脱水症、熱中症予防には特に注意を促し、食事では高齢者のたんぱく質(アルブミン値)不足による体力低下、免疫力低下から起る疾病が要介護へと繋がりやすいことを話し、たんぱく質、特に肉も積極的に摂ることを薦めました。
運動器チェック(ロコモチェック)をしてもらい、要介護予防という観点から今後、特定検診の中にメタボチェックと並列にロコモチェックを組み込んでいくのが良いのでは、と私心表明(?)をしました。
良い眠りとゆったりとぬるめのお風呂、そして心をいきいきと保ちながら、今日の一日を“黄金の時間(とき)”と思い、感謝を忘れず、一度きりの人生を愛おしく大切に過ごしてください。と結びました。