埼玉県健康管理士会 会員 上原 道康

「日本食の文化と健康に年を重ねる食事を考えよう」というテーマで、大田区消費者生活センター主催の会で講演をする機会をいただきました。
最初お話をいただいたとき、「日本の食文化が世界遺産になりましたので、そのことと健康を結びつけて欲しい」という申し出がありました。

何度か担当者と連絡を取り合って出来上がったレジュメは、
①七草粥は年末年始に酷使した胃腸をいたわるために食べる・・・本当 うそ。
②「いただきます」は「命をいただく」という意味である・・・本当 うそ。
③食べ合わせについて。
この3つを大きな項目としました。
さらに①については、*おせち料理は食べたが暴飲暴食はしていないから七草粥は食べなくてもよい?*七草の特徴は。
②については*祝箸と割りばしの違いは?*ハレの日とケの日の食べ物について*「食べ物」を語源から考えると・・・
③については*うなぎと梅干の食べ合わせは悪い?*風邪の引きはじめにはたまご酒が効く?*鍋料理のもみじおろしは、大根とにんじんのおろしたものが良い?という骨子を組み立て担当者の了解を得ました。
添付資料①は日本人の、男性の、女性の死亡原因と性別の平均寿命、健康寿命、最終臥床期間について話しましたが、最も反響のあったのは日本人の最多死亡年齢について話した時でした。何度も聞いている参加者も初めて知ったようでした。
添付資料②は食事メニューとしてよく知られている「まごわやさしい」から「こまごたちわやさしいこに」そこに老化防止の要因があるかもしれないことを話しました。
資料③は「オカアサンラハスコシヤサシソウ」というフレーズが生活習慣病の要因であると話しました。
資料④は「寝る前、コップ一杯の水を飲むことは健康管理に役立つ」の正しい仕方について語りましたが、やはり高齢者が夜間の頻尿について相当な悩みを持っていることも雰囲気としてわかりました。
最後は七草粥に関連しながら、コンビニで売られている弁当と焼きそばの食品成分表の見方を説明しました。
10分間の質問タイムには、「納豆は朝食べるより夜食べたほうがいいと聞いているがその理由は?」「もみじおろしに大根と唐辛子を使っているがそれで良いか?」など身近な、食卓で疑問に思っておられることの質問が多く出ました。
あっという間の105分間でしたが、50名弱の方々と楽しみながらの講演でした。機会を与えてくださった関係者にさっそく礼状を出しました