講演者:奥田 登志子 会員

10月20日(土)古唱会で講演しました。

      生き方という幅の広いテーマですので、項目を絞り込むことに神経を使い、ポイントを抑えての説明と事例を話しました。講演に入る前に、この日本の超高齢化による100歳以上の人口数を質問し、5万人越え(9/15現在)をしたことと、男女比が約1:9(女性)で、なぜ女性が圧倒的に多いかの主な理由(女性の染色体XXは安定し修復しやすいこと、依って生命力がある。男性はXY・異質)を説明しました。又、H23年度(厚生労働省)長寿世界第1位が男女ともに香港であることの理由4つを話しました。
        1.医食同源
         2.新鮮な野菜・魚介類が手に入りやすいことや食材の持ち味を生かし塩分控え目
        3.多様なスープ(日本では鍋料理など)
        4.家族の絆・何世代も近くに住みコミュニケーションを高め孤独感を防ぐ(老いた両親や祖父母を定期的に訪ねて行く)など、明らかに病気をしない生き方に合致します。

私の香港のゴスペル友人も2と4を特に強調していました。香港は狭い所ですが、コミュニケーションをよくするそうです。
健康長寿でいきいきと若々しく如何に老化の進行と病気を予防できるかという、抗加齢予防医学を学んで12年、何か1つでもヒントになり実践できるように思いを込めました。
血管・骨・筋肉年齢を若く保ち、終生「動く喜び・動ける幸せ」を求め、生活の質(QOL)向上を目指すことが大切な話をしました。健康のキーワードはストレス(万病のもと・免疫力低下)。良いストレスもあること、それは程よい緊張感が集中力を高め生活にハリをもたらすこと、目標を持つことなどが生活にハリを持たせ、病気予防に繋がること。二つ目はバランスで何事もバランス感覚のある人は穏やかで、気持ちに余裕があり、病気をしない傾向にあること。三つ目は、社会参加で人生への積極的関与と、多くの人と交流することで刺激を受け、自身の立ち位置を知り、己を客観視できるようになり、大いに成長することが出来るようになります。自信と謙虚さで自己表現から自己拡大へと病気をしない生き方に知らず知らずの間になっていきます。この三つのキーワードを話しました。

      • 対策
        1. プラス思考とコミュニケーション(良い人間関係・社会貢献・知的刺激活動)から4点のことを具体例を入れながらお話ししました。
        2. 食事について動物性蛋白質(体力・筋力のもと)と、植物性蛋白質を取ることの必要性のみに今回は絞って具体的にお話しました。この蛋白質からのポイントとして血清アルブミン(栄養・老化の指標)は血清中の分子量の小さい蛋白質で筋肉をつくる・酵素を働かせるなど大切な働きをし、加齢と共に低下する為、感染症に弱くなり、3.8~5.3g/dlが標準値で、食品では牛乳・肉の順に寄与していることも分かりました。血清アルブミンが左右する元気で長生き。(柴田博桜美林大学院老年学教授)中高年以上(一般運動量)は少食(よく噛む)が長生きに最も効果があり、世界の長寿学の常識となっている。三食のバランス、和・洋・中のバランスが大切で、「腹八分に医者いらず(病なし)、「腹六分で老いを忘れる」「腹四分で神に近づく」など食べ過ぎを戒めた言い伝えもあります。よく噛めば満腹中枢が働き、少食ですむ。
        3. 運動(有酸素・筋トレ・柔軟体操(ストレッチ)と姿勢(意識))について運動は歩くことが基本であるという話をしました。かかとから歩く。継続する。マイペースで、無理をしない。肥満防止。筋トレはやる気の成長ホルモンの分泌を高める。柔軟体操はけが防止や可動域を広げるなどの話をエアロビと健康体操歴20年の私の実体験からも話しました。姿勢は意識すること。姿勢が良いと呼吸が深くなり体幹がブレにくくなり、見た目も若返るという話をし、度々鏡を見ることを勧めました。
        4. 睡眠は時間22時から夜中の2時までに寝ると、成長ホルモンや免疫ホルモンが分泌され、記憶も整理しやすくなるという話をしました。百寿者は約7時間位寝ている。但し、睡眠時間は個人差が大きく、アインシュタインは10時間、エジソンは4~5時間しか寝なかったという事(食事の量・睡眠の質)なども言い伝えられたと話しました。
      • 高齢者の自立度とは
        現役介護ヘルパー私の体験談から6項目を話しました。何と言っても「足と脳」がしっかりしていると自立度が高くなるとまず話しました。
      • 脳の活性法(ボケを防ぐ)
        新しい事に挑戦(保守的は成長を止める)など3つについて説明しました。
      • 声を出す事で脳を活性化
        1. 滑舌練習(パラピリプルペレポロ)と(お綾やおあやまちなら母親におあやまりなさい)の早口言葉を大きな声で、全員で実践し、舌も筋肉でできているので、鍛えないと滑舌が悪くなる話をしました。
        2. 先日、宮川彬(あき)良(ら)氏の「音楽の深読み」の講演会で「ふるさと」の曲の話があり、誰でも生まれた所、故郷があり、この歌は平等で平和を願った歌であると話していました。

最後にその「ふるさと」の歌詞を見ながら、私がハーモニカを吹き、皆さまにしみじみと懐かしく歌って頂きました。余韻の残る講演会と思いました。

皆様、ありがとうございました。