講演者:両角 佳子 会員

7月16日、埼玉県老人クラブ健康づくり大学にて、講演をさせて頂きました。
私は健康管理士でもありますが、ファイナンシャルプランナーでもあり、病気への不安から多くの医療保険などに加入しておられる方に多く接してまいりました。最近は特に介護の不安を口にされる方が増えております。そこで今回の講演前半は老後のお金の不安についてお話をさせて頂きました。

お金の心配 高齢者日本の高齢者世帯の平均貯蓄額は約2、200万円(家計調査より)、貯蓄の目的は万一の医療や介護への備え、趣味や旅行などゆとりのお金、住宅のリフォームやマイカーの買い替え費用、葬式代や子供へ残すお金など。
中でも介護にかかるお金は少しずつであっても長く必要で、だんだん金額も増えるもの。月々の年金から賄えれば良いのですが、不足する場合には貯金を取り崩すことになります。
介護にかかるお金はケースバイケースですし、あればあるように、なければないようにボランティアや福祉を利用することです。ただ、介護度が重くなればそれだけ介護する人の負担が増え、自己負担限度額を1~2割超えておられる方も多いようです。

円滑な介護の為にはお金の話もオープンにし、まずは要介護状態にならない体づくりが大切です。健康でいる事は一番の節約です。講演後半は健康づくりについてお話しいたしました。

健康のために心がけている事は何ですか?とお尋ねしたところ、「野菜中心でバランスよく食べる」という方が最も多く、健康意識の高さが窺えました。「散歩やウオーキング」「体操やストレッチ」などの運動習慣のある方も多く、毎日します!と言うツワモノも。有酸素運動のメリットは多く、膝や腰に痛みのない方にはお勧めです。まずは心肺機能の向上、血圧の正常化、HDLコレステロールを増やし、血糖値の改善などメタボリック症候群の予防に役立ちます。運動をして筋肉量を増やし、骨を丈夫にすることは、ロコモティブ(運動器)症候群の予防に役立ちます。メカニズムははっきりしていませんが、運動習慣のある人には大腸がんの人が少なく、認知症予防や免疫力の向上にも有効だと言われています。

わかっていてもなかなか続かないのが運動。楽しく、長く続ける為に大切なものが仲間の力。一人ではできないことも誰かと一緒ならできます。ご夫婦で、またはご近所や趣味のお友達と、楽しくおしゃべりしながらの散歩をお勧めし終了いたしました。