講演者:重田健一 会員

5月19日(木)新郷公民館に於いて講演を致しました。当日は真夏を思わせる暑い天候の中40名の皆さんのご来館頂きました。
今回のテーマ選定理由としては我が国の年間「生活習慣病医療費」は十数兆円を超え毎年増加傾向にありますが、近年世界中で野菜、果物の成分が生活習慣病予防に効果的である事が疫学研究等で解明され多くのメディアがその効果やレシピ等を紹介し注目されています。現在厚生労働省でも「健康日本 21 2次」で一日当たりの野菜摂取目標量350gを設定し、推進中です。
しかしながら、我が国の一日あたりの野菜摂取量の現状は世界で10位と先進国の中では下位に位置し、摂取量は年々減少傾向にあります。食の欧米化と共に生活習慣病の要因の一つとしてその対策が急務であると思われます。こうした現状を少しでも認識して頂き、野菜、果物摂取することにより元気で生き生きとした健康生活を送って頂く事を願い選定致しました。
講演内容は6つのカテゴリーに分け、毎日食卓を賑わしてくれる野菜、果物の期待されるパワーを解説いたしました。

特に今回はこれからが旬であり、先月大きな震災被害を受けた熊本県が主産地の「トマト」にスポットを当て、代表的な品種の現物を紹介しながら来歴から栄養成分とその健康効果、レシピの提案を行いました。世界一消費量の多いとされる野菜だけに聴講者の皆さんから大きな反響を頂きました。

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また、現在厚生労働省が推進している野菜摂取目標量/一日を旬の野菜で示しながら現状では平均で約70g/一日不足している事を解説し、その継続的な摂取促進をお願いしました。 その他我が国で消費量の多いキャベツ、ダイコンの栄養素と健康効果等身近な話題を中心に解説をしました。

恒例の「面白知識20」のクイズではこれから夏に向かい果物の劣化が激しくなるため追熟と劣化の違いを現物のパイナップルで検証しました。
最後に毎回シニア世代の野菜、果物に対する関心の強さを感じますが若い世代へその魅力や健康効果等について継承をお願いして講座を終了しました。