6月21日 戸塚西公民館
佐藤衣代 会員
いよいよ夏本番となり、水分補給が大切な季節となりました。熱中症、脱水症を通して体と水分の関係をお話しました。
私達の体の水分量は65歳以上では約50パーセントで、食物水分、飲料水、代謝水など摂取水分量と尿、便、不感蒸泄、汗などの排泄水分量は同量の2,500mℓとなります。体の中の水分の3分の2は細胞にあり、残りの3分の1は血液やリンパ液などに含まれ体内を巡っています。水分の役割は、①運搬 ②体温調節 ③環境調節などで体にとって重要であり、栄養管理と同じくらい体液管理も重要といえます。
熱中症の原因はこの体温調節機能のバランスの崩れに求めることができます。通常、体温は一定に保たれていますが、高温多湿の環境下では、血管を皮膚の方へ移動して熱を放出したり、汗をかき、その汗が蒸発するときに体温を下げることが、できにくくなります。そして汗に因り体の水分量が極端に減ると、心臓や脳を守るために血管が収縮して熱が出にくくなり体に籠り、体液の多い脳、消化器、筋肉に異変が出やすくなります。要因としては環境・体調・行動の3つとマスク着用が挙げられます。屋内での危険な場所、家の中での対策を伝えました。
熱中症の前段階の脱水症も水分不足が原因であり、第1の夏にかけての高温多湿による水分摂取不足と第2の冬にかけての感染症からくる過剰排泄による水分量の不足の2通りがあります。
脱水症のサインとしては、①原因不明の発熱②急激な体重減少が挙げられます。簡単に分かるサイ
ンとしては皮膚を摘まんでみる、親指の爪を押してみるなどの手がかりがあります。脱水症での水分補給には水だけの場合と塩分も加えたほうがよい場合があり、市販の経口補水液やご家庭でつくれるものがあり、その場合は材料の量に気をつけて作る必要があります。
脱水症になる手前のかくれ脱水症は、周りの人々の協力で防ぎたいものです。