10月8日 川口総合文化センター
髙木 薫 会員
認知症予防の一つに国立長寿医療研究センターが長年にわたる調査と研究から開発した運動方法があります。今回はその内容を紹介しました。
それは運動と認知課題を同時に行うもので、例えば外で散歩をしながら100から7ずつ引き算をしていく、室内でしたら足踏みをしながら動物の名前を思いつくだけ言ってみるなど、があります。身体を動かしながら何か考えるという事が大切で、方法はやる人が工夫すれば何通りもできます。1日に30分程度を毎日継続して行うのが好ましく、週に3、4日でも効果はあるといわれています。
簡単に出来るようになったら難易度を上げていきます。やっていて楽しくないと継続するのは難しいので、ご自分にあった運動と認知課題を組み合わせるのも必要かもしれません。たまに間違えてしまうくらいの負荷がかかる認知課題が良いといわれています。
人は指先の毛細血管の血流が良くなると、脳にも刺激が行き脳の活動も活発になります。加えて認知課題を同時に行うことで脳の血流も良くなります。このように脳がより活性化すれば認知症の発症や進行を遅らせることに繋がる、という理論です。
会場では座ったままでもゲーム感覚で体を動かせる体操を音楽に合わせて一緒にやっていただきました。腕全体や手の指先運動をしながら、音楽に合わせて4拍子のリズムで数を数え4の時に手をたたく、足踏みも加えてみる、などです。「ご自身が出来る範囲でかまわないのでやってみようとする気持ちが大事です。」と、お伝えしたところ、聴講者のほぼ全員が参加してくださいました。
私の説明の足りないところも笑って体操をしてくださった方々に心から感謝申し上げます。
最後に自宅での隙間時間を利用してぜひ続けていただきたい旨をお伝えし、終了しました。