10月8日 川口総合文化センター

佐藤玲子 会員

高齢者の低栄養とは、体を動かす活動源となるエネルギーと、筋肉・血液など体を作るタンパク質の栄養が不足している状態です。食べているから栄養は十分と思われるかもしれませんが実は、食べる物・量によって低栄養になっていることが有ります。

低栄養が原因で体が弱くなり転倒、骨折など引き起こす要因となり要介護状態と進み、要介護状態が赤信号ならまさに低栄養は黄信号と言えるでしょう。

1回の食べる量が減ってきた、即席麺、レトルト食品、菓子パン類が多くなったなどの生活が続くと・日常生活の自立度の低下・転倒、骨折をしやすくなり・閉じこもりや意欲の低下・免疫力の低下など低栄養状態が生じてきます。低栄養の判断は・血清アルブミン値3.5g/dl以下(血液検査)・6か月以内に体重が3%以上減少・BMI(体格指数)65歳以上は21.5以下。

予防は栄養バランスがとれた主食、主菜、副菜が揃った食事を1日3食食べる。菓子パン、即席麺だけで食事を済ませずに肉、魚、卵、乳製品、大豆製品などのタンパク質を多く含む食品を毎食おかずに1品取り入れる。「単品で食べない!」

高齢者は食が細いものと考え放っておくと、低栄養に陥る危険性が高くなりますが参考にと私の経験談。義理の母が87歳で1ヶ月程入院、退院間近に「歩いて帰るのは無理、車椅子ですよ」と。母は「車椅子は嫌です」とリハビリを始め歩いて帰りました。その時の医師の言葉「87歳にしては筋肉が有りますね」と。ご飯は完食、おかずを残すようになってきた時に「お母さんもう1口食べてからご馳走様にしましょう」と声を掛け、母も「そうね、あと1口頑張ってみる」と。小さい事ですがチリも積もれば山となる。この1口の積み重ねがタンパク質効果に繋がったのだと思います。

「1口食べてご馳走様」この習慣をコツコツ続けて黄色信号ではなく元気信号で過ごしましょう!