3月12日 戸塚西公民館

立山よ志子 会員

高齢者の寝たきりになる原因の4位が骨折・転倒に起因しています(国民生活基礎調査)。まず始めに、ご自分が転倒し大腿骨頸部骨折となってしまった状況を想像していただき、そこからどのように寝たきりに移行してしまうのかを説明しました。

次に、実際に起きた家の中での転倒事故と対応策について、スライドを見ていただきながらお話いたしました。転倒事故の多い順は、居間や台所、廊下や階段・玄関・トイレ・風呂場です。以前は風呂場での事故が多かったのですが、危ない場所という意識が高まったことや入浴サービスの利用により減ってきました。居間や台所では、電気コードに引っかかる、座布団やクッション・新聞紙を踏んで滑る、敷居やカーペットにつまずくということがよくあります。階段や廊下では、夜の暗さによる事故が多く、玄関では“急いでいて…”滑ったり転んだりしてしまうことが多く報告されています。トイレでは、意識を失ってしまった方の事例から、ドアは引き戸にされた方が安心ですとお伝えしました。

ここでのまとめとしてお配りした資料、転倒しやすい場所を示す「ぬれた・ら・く・だ・さ・ま」について話をしました。

ではどうしたら転倒を予防できるでしょうか? まずは環境整備、部屋を片付けましょう。廊下や階段等暗い場所は蓄光テープなどをイラスト 転倒 老人 ねたきり 「ぬかづけ」使用して電気をつける習慣を。また手すりの設置や段差解消等の住宅改修に関しては、市区町村の介護保険窓口や地域包括支援センターにご相談ください。またホームセンター等でも手軽に購入できるもの(段差解消グッズ・滑り止め・蓄光テープなど)もあります。ちょっとしたことで転倒事故は簡単に起きてしまいますが、工夫や心掛け次第で防ぐことができます。

最後に、着座のまま腿上げや足首を動かす等簡単な体操を一緒に楽しく行いながら、それぞれ使われる筋肉やバランス能力への影響をお話して終了しました。