2月16日 芝公民館

3月1日 西公民館

   山下義尚 会員

認知症という「病気」は実はありません。認知症とは病名ではなく正確には「病気の状態(症状)」を表します。認知症という症状を生じる病気は、たくさんあります。その原因となっている病気ごとに治療法を変える必要があります。早期に医者にかかることで認知症の症状が治る病気もある、ということを覚えておいてください。

認知症として語られる病気の多くは、アルツハイマー病です。認知症の症状を出す患者の7割近くを占めます。アルツハイマー病は40代くらいから静かに進んでいくといわれています。主観的認知機能低下(SCD)から軽度認知障害(MCI)認知症(軽度)と進んでいきます。MCIから認知症に進む割合は50%前後といわれていますので、やはり早期に(あれっ!と思ったときに)医者と相談することが大切になってきます。

WHOが2019年に発表した認知症低減のガイドラインでは、生活習慣の見直し 体の健康維持 心の健康維持が大切だと記載されています。生活習慣の見直しの柱は、運動と栄養さらに認知トレーニングだと言っています。

折り紙の認知症予防効果について、明確な研究はまだなされていません。しかし折り紙は「空間認知」や「集中力」、「遂行機能」「作業記憶」など様々な認知機能を要する活動です。長期で継続することで認知機能の活性化に効果がある可能性がある、と考える研究者もいます。認知トレーニングとしては十分な要素を含んでいるのでは、と私は考えています。

早速、折り紙に挑戦してみようではありませんか。