12月19日

川口市立新郷公民館

小林 生央 会員

食べ物を嚙み、咀嚼するときには口は閉じています。その時、口と鼻、口と食道、口と気道は全部、塞がっています。一方、嚥下(飲み込み)の時には口と食道とが、ほんの0.5秒の間だけつながります。そのとき、気管の入り口は閉じています。鼻腔と気管、鼻腔と食道の間も閉じています。

口の奥の咽頭部という部分が、うまい具合に動いてくれるので嚥下(飲み込み)ができます。人が自分で「鼻と口との間を塞ごう。気管に食物がはいらないようにその部分を塞ごう」と意識はしません。意識しても塞ぐのに必要な筋肉の動きを自分でコントロールはできません。

これは、食物を噛むときにあごを上下に動かして咀嚼するときに、自分で意識して筋肉を動かすのとは大きく異なります。嚥下に必要な筋肉を鍛えるということは直接的には難しいように思われます。しかし、口の中にあるつばを飲み込もうとする時に「ごっくん」と意識すれば、咽頭部の筋肉が連携して動いてくれて、つばの飲み込みができることを感じることができます。

ということは、自ら意識して筋肉を動かす体操をすることで、嚥下の力を鍛えることも可能だということです。

嚥下体操を毎日実践しましょう。具体的には、舌を前後左右に動かしたり口の中で回す運動、舌を歯と唇との間で回す運動などを行います。また、パ、タ、カ、ラ、などの発音を活舌よくやる練習も舌の動きをよくするのに役立ちます。

口の中を空気でいっぱいにしてその空気を右に移動させたり、左に移動させたりする。口をすぼめてみる。このような運動も役立ちます。

さらに顔に14個ある表情筋を十分に使うこと、いろんな感情を表現して顔の表情を作ることも役立ちます。感情豊かな人生を送って、表情筋をしっかり動かして飲み込みの力を鍛えましょう。