講演者:新田 和雄 会員
8月21日(火)戸塚西公民館で講演しました。
平成24年8月21日に戸塚西公民館において「生活習慣病」について講演させていただきました。
昭和30年代には、「成人病」の概念で主として脳卒中、がん、心臓病など40から60歳くらいの働き盛りに多い疾患として「三大成人病」とされ、集団検診による早期発見、早期治療の体制が整えられた。しかし、近年になって成人病の発症には長年の生活習慣が大きく影響していることから厚生労働省は、 1996年にそれまでの「成人病」から「生活習慣病」に名称を変えました。「生活習慣病」は、日々の不健康な生活習慣のつみ重ねによってひき起こされる病気と定義され、それまでの加齢に伴い罹患しやすくなる「成人病」とは異なるが、それぞれに含まれる疾患は重複するものが多いという分かりにくい定義になっているが、「成人病」は二次予防の対策がされてきたが、「生活習慣病」は、一次予防により病気を発症しないように対策をとる事が「成人病」と「生活習慣病」の違いではないか。そして、現在行われている特定健診と特定保健指導が一次予防の1つの対策と考えますとの説明を行いました。
今回は、「生活習慣病」の概念が生まれた生活習慣の変化を経験した皆さんに生活習慣の変化を振り返って頂き、皆様のご家族間で食生活や運動習慣についてお話が出来ればと思い公演をさせていただきました。
厚生労働省のホームページの「生活習慣病をしろう」で、肥満、高血圧、脂質異常症、糖尿病、心臓病、脳卒中について具体的な説明がされていますので、今回もこれにならって話を進めさせていただきました。但し、「がん」も生活習慣病に含まれるが、今回は省かせて頂くことをお断りさせていただきました。
先ずは、内臓脂肪型肥満についてBMIと腹囲の測定について説明を行い。脂質代謝異常については、中性脂肪、HDLコレステロール(善玉コレステロール)、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)の基準値や異常の要因について話を行いました。糖尿病については、合併症の人工透析へのプロセスなどを中心に話を行いこれらの疾患症状から、血圧が高くなる二次性高血圧さらには、血管トラブルに伴う脳血管障害、心筋梗塞などのリスクの関係性についてお話をさせていただきました。休憩をはさんで、具体的な食生活の変化について「総務省統計局統計調査部消費統計課による家計調査年報」より1世帯あたりの年平均1ヶ月間の食料費の推移から1970年と2007年の食費に占める「調理食品」と「外食」の変化について、あくまでも消費費用ですので物価も考慮しないといけないが、「調理食品」は、2007年は1970年に比べ3倍以上に、「外食」は、2倍に増えている事を説明しました。また、運動習慣については、30年前と交通環境等を例に話をしました。
我が国においては、高度成長期を境にすさまじいスピードで生活習慣いや、生活環境が変わってきたと考えますので、私たち当事者はなかなかこの変化に気づいていないので、改めてこのような機会に見直す事が必要で無いかと感じて頂ければ幸いに思いました。最後に質疑を問いましたらご婦人からご自分と周りの食生活が大きく変わったことに同意を頂きました。