講演者:佐藤 玲子 会員

8月20日、戸塚西公民館で講演しました。猛暑で連日、高温注意、ゲリラ雷雨、熱中症の報道。その暑い中足を運んでくださった
参加者の皆さんは十分に熱中症対策と健康管理をすることが出来たことは素晴らしい。次はすがすがしい秋を迎えるために健康のバロメーター「血圧」について考えましょうと始めました。

血圧は拡張期血圧(最高血圧)と収縮期血圧(最低血圧)。収縮期は血液を送り出すために心臓が収縮し大動脈に勢いよく送られた時に血管にかかる圧力が最高血圧。全身から戻ってきた血液が心臓にたまり心臓が拡張し、収縮期に大動脈に溜まっていた血液がゆるやかに送り出された時の血圧が最低血圧。最高、最低血圧と大動脈が弾性としなやかさが必要なことを理解してもらうために風船を使用して説明。次に血圧が高い状態が続けば動脈硬化となりいろんな臓器に影響をおよぼすこと。心臓では心肥大、心筋梗塞、狭心症、心不全。腎臓では腎硬化、腎不全から人工透析、尿毒症。脳では脳出血、脳梗塞と命に関わる状態を引き起こしてしまい症状が出てからは手遅れになることからできれば正常血圧の収縮期血圧129、拡張期血圧84を超えないことが望ましい。今日から熱中症に気をつけたくらい血圧にももっと気をつけようと強調して話す。Focused on human heart

高血圧になる要因として次の5つについて説明しました。

  • 大動脈の弾力(大動脈の弾力がしなやかだと少ない圧力で末梢まで血液をスムーズに運ぶことが出来る。大動脈は加齢と共に硬くなり弾力を失うために加齢と共に血圧は上がる)
  • 循環血液量の増加(循環血液量が適量よりも多いと多くの体液を循環させるためにより大きな力が必要となり血圧が高くなる。腎臓の働きが悪くなったり、塩分の取り過ぎは血圧を高くする)
  • 末梢血管抵抗(末梢細動脈が細くなったり、硬くなったりすると血液を送る際に多くの圧力がかかるために血圧は高くなる)
  • 心拍出量(心拍出量は心臓が1回の拍出で体に送りだす血液の量の事。通常より多い血液量を送り出すといつもより強い力がかかり血圧は高くなる)
  • カルシウム不足(血液中のカルシウムが不足すると骨からのカルシウムが血管、平滑筋細胞に取り込まれる。平滑筋の収縮で血管の内腔は狭くなり血圧は高くなる)

血圧を下げる方法として、減塩・肥満解消・バランスがとれた食生活・節酒・禁煙・適度の運動・ストレス解消・規則正しい日常生活・定期的な血圧測定などを個々に説明。特に減塩は加工食品中に多く含まれている事から食塩相当量(塩分)の算出方法と塩分が多く含まれる食品一覧表を配布。
最後にバランス食、適量の大切さをいつもの卵を使って説明。自分の中で無理なくできることから初めてそれを続ける事が健康維持に繋がることを話し終了にしました。