講演者:田巻 昌良 会員

1.介護に関係するちょっとした数字の話 日本の総人口、国民の医療費、要介護・要支援認定者数(全国・埼玉県・川口市)、介護総費用額と介護給付額について

2.介護予防ってどういうこと?
一人ひとりの努力で、毎日を健康に過ごす。結果として健康寿命を延ばし、生き生きと充実した生活を送るための取り組みで「いつまでも自分らしくイキイキと生活できること」ではないかと考えている。このことを実現するためには様々な病気の予防と加齢とともに生じてくる心身の弱体化も同時に予防する必要がありそのためには自分自身の工夫が一番大事。では<要介護になる原因>は何か?一番多いのはメタボリック関連疾患の脳卒中・心疾患・糖尿病の3疾患で全体の3割近くを占め続いてはロコモティブシンドロームに関係する関節疾患・骨折転倒・脊髄損傷で2割強であり、特にメタボ関連疾患の原因は生活習慣の乱れから引き起こされることが多いが、日々の生活習慣を見直すことで予防・改善が期待できるので工夫して欲しい。
2番目に多いロコモについて、「筋肉の力の衰え」と「筋肉の物理的な量の減少」が最大の原因で、大腿四頭筋、大殿筋、下腿三頭筋など、下肢の筋肉の衰えがバランス感覚を失う原因となり、転倒→骨折→寝たきりとなる原因を作り出している。

Tai Chi am Bund in Shanghai China 63.いつまでも自分らしい生活を送るために健康づくりのために「楽しみながら続けられる運動」を毎日の生活の中に取れ入れるとともに栄養と休養のバランスも考慮しながら続けることが充実した毎日を送ることができる基となる。運動を選ぶには有酸素運動といわれる部類の、ウォーキング、水泳、太極拳・気功やフラダンスなどが効果的。只、高齢者が運動を行う場合、危険性が伴うこともあるので<健康チェック><運動の量や時間><運動の強さ>などに十分注意を払い、初心者の場合は指導者から指導を受けるなども必要。

運動とともに重要なこととして<食生活>がある。特に高齢化とともに起きやすい現象として「低栄養化」がある。様々な原因が考えられるが防止したり改善のためには「栄養バランスの良い食事を自分で食べる」ことが重要で、特に気を付けて欲しいのは「タンパク質」の摂取量を減らさないこと。筋肉を作る基礎となる栄養素の摂取を心がけることが重要。日本の昔からの献立の形である「一汁三菜」を意識した食事で必要な栄養素を摂ることで「低栄養化」現象などを招かないようにしていただきたい。
最後に≪きちんと食事・栄養不足にならぬよう≫
として7項目を提示し、説明しました。