講演者:松島 勇次  会員

「若返りと健康寿命10年のばす知恵とは、腸の健康と日本の伝統食 」
このテーマで6月4日(水)西公民館にて講演を行い、約90名参加され熱心に聴いていただきました。
最重要課題の健康寿命とは、介護を受けたり病気で寝たきりになったりせず、自立して健康に生活できる期間をいいます。健康寿命を厚生労働省は、2010年では、男性70.42歳(平均寿命79.55歳で差は9.2歳)女性73.62歳(平均寿命86.30歳で差は12.7歳)と発表しました。これをいかにして10年延ばすか?

21世紀は腸の時代といわれています。大腸がんなどの腸の病気が増え、腸の免疫機能に注目が集まって、肥満や糖尿病などの現代病にも腸内細菌の影響が論議されています。そのため、世界中の生命科学者が腸に注目し、腸内細菌の研究が急速に進んで医学界では、腸ブームとも言える現象がおこっています。腸は食から得られる栄養分で細胞を作りあげる物質や動き回るのに必要なエネルギーへと変えています。
私達の脳と体は、毎日食べる食べ物が姿を変えたものです。食べ物は、胃腸で生体触媒の酵素によって栄養素に分解され、腸管から吸収され、血液によって体内に運ばれ姿を変えて脳を作り体を作ります。だから、何を食べるか何を食べないかが、私達の人生の質を左右する要因になります。腸は人体に必要な栄養素を吸収する場所であり、外から侵入してくる有害菌や異物に徹底的に備える必要があって、そのため免疫機構が腸に集中しています。

漆市松和紙水引松次にユネスコの無形文化遺産に登録された和食について。五感(視覚、嗅覚 味覚、聴覚、触覚)で味わう和食ですが、無形文化遺産登録のねらいは2つあります。
①世界の人々に日本の食文化をさらに広く理解をしていただくこと
②日本人自身に自国の食文化のすばらしさを再認識してもらう事です。
また、日本食文化の特徴は4つあって
①だしのうまみ、和食の四大だし(カツオ節、煮干し、昆布、干ししいたけ)
②日本酒、納豆など多様な発酵食品
③お正月などの行事や儀式として雑煮、お屠蘇、おせち料理、門松
④四季折々の旬の素材として魚介類、野菜です。
このような内容で講演をさせて頂きました。
最後まで熱心にご清聴いただきまして誠に有難うございました。