6月19日
川口市立中央ふれあい館
藤本 美枝 会員
毎年6月7日は国連が定めた「世界食品安全の日」で、世界各地で食の安全について確認し、行動する日です。この機会にみんなで食の安全について考えてみましょう。
食において「安全」とは科学的に評価されたものであり、客観的なものを言います。「安心」とは私たち受け取る側の気持ちの問題であり、主観的なものです。この「安全」の上に「信頼」が乗っかって「安心」を感じることができます。安心はその人ごとに感じ方が
異なるため、絶対に安心!というものはありません。
では安心の土台となる安全を守る仕組みはどうなっているのでしょうか。これは「リスク評価」「リスク管理」「リスクコミュニケーション」という3つの柱によって守られています。リスク評価でどのくらいの量なら体に悪影響がないのかを科学的に調べ、リスク管理でその量を超えないようにするにはどうしたらよいかルールを決め、きちんと守られているか監視します。リスクコミュニケーションは消費者も含めた全員がそれぞれの立場から意見を交換し話し合う場です。みんなが理解し納得できる仕組みになっています。
リスクとは体に悪影響が起こる可能性と頻度のことを言います。
これは食品中に含まれるハザードと呼ばれる危険要因と摂取量によって決まります。ハザードの種類によっても異なりますが、毒性の強いハザードでも摂取量が少なければリスクは小さく、毒性の弱いハザードでも摂取量が多ければ、大きなリスクになることがあります。どんな食品でもその摂取量によって、リスクになるかならないかが決まります。リスクはあるかないかではなく、大きいか小さいかということを覚えていただき、バランスよく適量食べることを意識してください。
最後に、ご家庭で出来る安全対策として食中毒予防の三原則をお伝えしました。「つけない!」「増やさない!」「やっつける!」この3つを心がけていただき、安全に食事を楽しみましょう。