講演者:塩沢 満子 会員

5月17日(土)古唱会総会の前に講演をしました。
3月、古唱会の皆さんにアンケートで「どんな講演内容を希望されますか?」とお尋ねした結果「運動器症候群」が1番多かったので、今日はそのことについて話させていただきますと始めました。
最初になぜ健康寿命が大切なのか・・からスタートしました。健康寿命=自分の身のまわりのことは自分で出来る生存期間のことです。

「生きている間は自分の思い通りに体を動かし、病気に苦しむことなくピンピンと生き、この世を去る時はコロリ旅立つ」私を含め誰もが望んでいることでしょう。このピンピンが先ほど話した健康寿命。そしてコロリが平均寿命。

では平均寿命(コロリ)と健康寿命(ピンピン)との差はなんだと思われますか?と皆さんに問いかけてみました。会場からは「寝たきり?介護の世話になる?」と返事がありその通りです、介護のお世話になるか寝たきりになる期間です。

その差は男性で9.5年。女性で13年弱。これは平均です。この数字はあまりにも長くてみなさんは受け入れ難いと口々に言っていました。

この年数から最近お医者さん等から「人生ラスト10年問題」と言われ始めています。
1)歩けなくなる
2)食べられなくなる
3)分からなくなる(認知症)

これらのことが人生の最後の10年ほどで起きてきているとのこと。
体の運動器に不具合が起きて、自分の思い通りに体を動かせなくなる状態が運動器症候群(ロコモ)です。ではそれを防ぐため自分の運動器を錆びつかないように動かすのは誰?皆さんは「自分」と。ではいつから?の問いには笑いながら「今でしょう!」と答えてくれました。

スクワット 健康 高齢者

筋肉・関節・骨・腱・靭帯などの運動器は動かさないとどんどん動かなくなります。そのためには運動器を動かし、しなやかさと柔軟さを保ち、いつまでも自分の思い通りに体を動かし続けるための運動、腿の前の筋肉(大腿四頭筋)を鍛えるスクワットを皆さんと一緒にしました。

また、腿外側・内側の筋肉、おしりの大臀筋の筋肉を鍛える運動を見ていただき、今から始める人はいつまでも歩き続ける体でいるためにも、これらの運動を3回ずつやり続けて欲しいと伝えました。

嚥下障害を起こさないために舌の運動をして、首前後の筋肉の刺激を感じていただき、時折の舌運動をお勧めしました。
認知症予防には古唱会をはじめ、ラジオ体操の会等の仲間と楽しい時間を持ち、話すことの大切さを皆さんは実感されていました。

「自分のことは自分で出来る」体で、好齢期・幸齢期を、健康寿命を伸ばして自分らしく楽しく生きていきましょう!と終わらせていただきました。