講演者 篠原由紀子

12月19日に戸塚西公民館にて「民話の語りと健康よもやま話」というテーマで講演を行いました。

 冬至も間近、最低気温もマイナスがつくような厳しい寒さとなりましたが、日中は穏やに晴れて、早くから講座が始まるのを待っている参加者もいらっしゃり、身の引き締まる思いでした。
 公民館は快適な温度が保たれていましたが、寒くなると動くのが億劫になり、家に籠りがちになりなす。運動不足になると、出掛けるのも億劫になる悪循環から、血の巡りが悪くなって新陳代謝や免疫力も低下し、怪我や病気にかかりやすくなります。冷えは万病の元。普段から血の巡りを良くするため、こまめに用事を見つけてちょこちょこ動き、趣味のサークルに定期的に参加するのが一番簡単な健康法です。

 寒さなんか気合いで乗りきろう!と我慢すると、体から熱が逃げていかないように、抹消血管が収縮して細くなり、心臓からより大きな力で血液を送るため、血圧が゙高くなります。心疾患や脳血管疾患などの循環器疾患で亡くなる人が冬季になると増えるのは、寒さで血圧変動が大きくなるためと考えられます。

 英国では、室温が18℃未満では心筋梗塞や脳卒中に、16℃未満では肺炎に、5℃では高齢者が低体温症になる恐れが大きいので、18℃以上にしてあたたかく過ごすように、と保健省が国民に推奨しています。居間や寝室だけでなく、廊下やトイレ、脱衣場なども適切な暖房で温度差をできる限り少なくして、暖かい暮らしを心がけましょう。

 伝統行事や民話語りも時代と共に変化してきましたが、ここに込められた「子々孫々の幸せを願う」気持ちは現代生活の中にも継承されてきました。「子供は地域の宝であるという考え方、人と人との繋がりの力や、お互い様の気持ち」、つまりソーシャルキャピタル(社会的資本)が豊かな地域では、社会的利益が高まり、高齢者にも子供にも優しい暮らしができます。人から人へ語り継ぐ、生のコミュニケーションによって伝えられてきた民話語りは、世代間交流や連帯感を産み出すのに役立ってきました。
民話語り 竜ヶ渕、人参牛蒡大根、歳神様、
貧乏神の土産、くさかった、
目ん玉落とした医者さま